脇役達は2
実は傘下組も含めて一番重症なのはソフィーだった。
常時全開で魔力を使用し続けていた。
それも見えるから目にだけピンポイントに供給続けていた。本来、星詠みの力は自身、または自身が味方であると認識している者の未来を覗くだけの能力に過ぎない。
ソフィーは周りが良くも悪くも特殊過ぎた。
何者でもなかったソフィーに目を付けたティア。
彼女はほぼ直感と、その時1番近くに居ただけでティアの仲間だと引き込んだ。
ソフィーの遠い先祖はもしかしたら星詠みの一族の血が入って居たのかもしれない。
この血は花咲くこと無く散るはずだった。
ソフィーは内気で何事もチャレンジ出来ない。だが、ティアは全てにおいて挑戦の連続で、魔法を習っている時間も練度も自分が上なのに、遥か下から一瞬で抜き去っていった。
ただ、そこで終わらなかったのはティアが手を引っ張って皆を連れていた事。
ティアが頑張るなら、私も頑張る。
薄ら見えた予感というのを信じた。
ティアと会っていない時、統括会で自由な時間を得た時、ずっと調べた。
その結果自身の破滅が見えたとしても、進もうと思っていた。
目から流血し、咳と一緒に血が吐き出された今だって悪夢に見ていた。
知っていた。
「ティアさんが無事なら良かった」
ソフィーはそう呟き倒れた。