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お話
「まあ、座れ」
「えーと、あ、書類は渡しましたよ」
「書類……ああ、アレか。もう聞いとるよ、ありがとう」
「では、本題ですが」
「待て、儂の話がそれだとでも思ったのか!?」
「ええ、違うのですか?」
「ンなわけないだろう。何から話せばいいか」
「皆さんこんな感じですね」
「いっぺんにいろんなことが起こりすぎたのよ。ティアのせいで」
「私が悪いみたいになってます?」
「悪くは無いんじゃが、良くもない」
曰く、非魔法使いにとって、初めて認知した魔法を使う人が私らしい。そりゃそうだ。テレビでリアルタイム放送していたのだから。
非魔法使いは初めは悪質なテレビジャックの類だと思っていたし、そう思わせて有耶無耶にするのが魔法使い側の思惑だった。
しかし、そう上手くは行かなかった。