249/986
計画5
あの一件以来来ていなかった統括会へ来ました。
門番の人もお変わりなく、ペコリと軽く会釈をしたら警戒して睨む様な目付きが、じわーっと見開き最敬礼をビシッとされた。
「こんな感じでしたか?」
「ああ、言っとくけどアンタ最重要人物よ」
「わー、デンジャラスな女なのですね!」
「ま、そうね。世界滅ぼせほうだし」
「んー、そんな事しませんよ」
「実行可能か考えたでしょ」
「はい、出来そうです!」
2人が校舎へ入るまで2人の話に聞き耳を立てていた門番はあの可愛い顔をした錬金術師がニッコニコで世界を滅ぼせそうと言い、戦々恐々していた。
話には聞いていた。まだ数週間前の話だ。忘れる方が難しい。あの、世界中から魔力を奪いドンドン凶悪になっていく植物を何とかした少女。
「下手なこと言ったら死ぬな」
「ああ、でもあの子ってこないだドラゴン引き連れてた子だよな」
「道理で見覚えがあるわけだ。ず、随分と出世したな」
「出世か?」
「いや、わからん。分からんが遙か高みにいるのは確かだろ」
「違いない」