引力
「ティア!!!まだ安静にしてなさいよ!!それと何っ!?なんでテレビに映ってるのよ!?しかも独断でしょ!?統括会が何してくるか分かったもんじゃないわよ!!それに━━━━」
「おい、待てクレア」
「フーッ、フーッ、何よ!?」
「いいかい事あるのはみんなだ。だが、文句言いに来たわけじゃないだろう」
「うぐっ……ブレットに言われるなんて……!!」
「そんなにショックか!?」
「そうですよ!私たちの立場良くしてくれるんじゃなかったの!?悪化してるよ!?」
「そーだ、そーだ。まあ、魔法の秘匿が破れた事にはスカッとしてるけどね」
「言ってる場合か!力は争いの種になる!」
「よし、落ち着けよ。ティアの部下だろう?」
「部下なんかじゃない!仲間だ」
「うっ、皆さん……あだっ!なんで殴るんですか!?」
「それはそれ、突っ走りすぎなのよ」
「でも」
「分かりますよ、全世界の魔法使いが思っていた。私達がやらなければと。でも出来なかった、貴女以外はね」
「いいか?」
「てか、誰だこの人」
「あれ、やっぱ知名度低いなー」
「……」
「燈火知らない?」
「いや、この辺、この辺まではてかかってるんだけど……」
「この子は情報通なの?」
「私の情報通屋です」
「……身の振り方考えようかな」
「私の兄弟子、らしいですよ?」
「てことはあの人の弟子!?」
「ははっ、やっぱ師匠は名前に呪いをかけたんだね」
「創世術師ホライゾンと呼ばれているよ」
「またビックネームが出てきたわね」
「また?」
「え、ええ。この子に会ってから賢者、魔導図書最高司書、あの暴走した創世術師、アナタ」
「なるほどティアの生まれた星のもとが伺えるね」