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責任
「やあ、おかえりなさい。ティアが居ないようだけど?」
「あの、その事も含めて……」
クレアは裏世界へ行ってきた所から、傘下組、妖精の洗脳、そして、その原因と現在に至るまでの経緯を話した。
「創成術師……か。手に負えない」
「創成術師って、錬金術師の最果て、ですよね」
「そうだね、今ある魔道具の殆どは錬金術師が作ってる。そして、その規模が世界規模の物を創れるようになった者を創成術師と言っている」
「えっ?」
「うん?どうしたの?」
「ティアの解釈と違う」
「なに?」
「ティアは生命を司る物を創れる人って感じのニュアンスだった」
「情報操作か……統括会め。今はいい。あの蔦はだれが抑えるか。その後の被害は誰か補填するか。責任問題すらある」
「だから動いてないってのかよ!?」
「力関係ってのがあるのよ。功績は欲しいが責任はいらない。魔法界は統括会が悔しいがトップだ。その次に私達魔導図書館、アトランティスと続く」
「あの、原因は私達……ですよね?」
「あ、要らんこと言った」
「独立してるティアが何とかできると1番いいんだけど、戦闘不能だしなぁ」