ギリギリ
「出来た!って、うわあ!魔法が崩れる!」
「本当に出来ちゃうなんて……!急いで!ブレット、ティアをお願い!」
「ああ!俺に続け!」
「ラーシェ、アーシェ。貴女達は私がゲートに放り投げるわ。最後まで頑張って」
「燈火!他に誰もいない!行って!」
「ラーシェ達と行くわ、クレアが先に!」
「分かった、ミホ!ゲートから引っ張るからその体勢維持!」
返事をする余裕もないのかコクコクと頷いた。
燈火がラーシェ達姉妹をゲートに押し込み、燈火自身も投げ出す様にゲートに入り込む。
ゲートが徐々に小さくなっていく。
ミホさんの服を腕を誰もが必死に掴み、ゲートの向こう側へと引っ張る。
ミラクルはゲートに掴みかかり、収縮を少しでも遅らせようとした。
間一髪ミホさんをこっち側に引っ張って来た瞬間にゲートは崩れてなくなった。
「はぁ、はぁ、はぁ。間一髪……」
「凄いぜ、ミホ!」
「ええ、貴女がいなければと思うとゾッとしますね!」
「ブレット、先生」
「わっ、燈火さん?」
疲れてへばっていたミホさんに抱きついたのは燈火さん。
「頑張った!本当によく頑張った!ありがとう!」
「はいっス!」
一同は魔導図書館へ繋がるゲート前に戻ってきていた。
まだ何も解決できていないけどとりあえず戻ってこれた。