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守り人
「どうしましょう、来てますね」
「ふふん、私に任せなさい」
「……ピンチ寄りなのになんで得意げなのよ」
「……アピールチャンス?」
「ソフィー、アンタまで……って、割と合ってそうなのがなんとも言えないわ」
燈火さんは、縁を描くように杖をグルっと時計回りに回します。
1回、2回と回していくとバチバチと青白い雷が発生し始めます。
とても眩しいですね。
ギュッと雷が凝縮され、杖の先端に留まりました。
『天よりの守り人、彼の力は美しき枝となりて』
植物が目前に迫り、勢いから来る風圧を感じる距離。
燈火さんは魔法を放ちました。