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親友の提案と言質
「ティア!」
「なんですかっ!」
「時間が無い。ミルクショコラで移動させれる分限界まで送るか、ここに結界を張る」
「両方です。真ん中の部屋には道具も有ります移動させれる上限までやりますから無理な分は真ん中の部屋に移動させて結界を張る。出来ますか?」
「こんなに人数いれば出来るでしょ!」
「また、皆に話をするからティアはミルクショコラの魔法を使いなさい」
「うん!あっ」
「まだ何かある?」
「ありがとう、クレアちゃん!」
「……あ、う………当然よ、親友なんだから!」
上擦った声でけれどどこまでも自信の籠った声。
私は嬉しかった。
「ミルクショコラ、私のアトリエに繋いで」
まずはこの部屋です。ミルクの体が本や書類に当たるとたちまち消えていく。
実際にはショコラの元に送られているのだけれど。
正直味目での試みで、すごく体力を使う。
魔力はミルクショコラ経由とは言え、無限じゃない。
移動させるってだけならそこまで大変じゃない。
次の部屋だ。