資料集め
「ただいま」
誰も居ない家はどこか冷たい。
「おかえりなさい」と笑って言ってくれる師匠はどこかへ行ってしまった。
私の寂しさを感じ取ったのかショコラが乱暴に髪の毛を自分の鼻先で撫でる。いや、擦り付けるが正しいかもしれないです。
「さて、皆を置いてきてしまってますからね。久々の錬金術と行きましょうか!」
ストラストさんから貰った魔弾を取り出して見てみる。
「あ、モノクルクレアちゃんに貸したままだったァ〜…………まぁ、いいでしょう」
しかし、あのモノクルがないと薬莢に青い線が入ってるとしか分からない。
属性とか、効果とかが全く分からない。
複製もままならないのではないかと思う。
逆に私が持っている銃に適応してるのかも気になった。
ひっそり所持していたつもりなのに普通にバレていたとは。名持ちの魔法使いは伊達ではない。
「普通に入った。もしかしてこの銃も錬成物なのかしらん?」
とりあえず使えそうなのが分かったので良しとする。
いちいち持ち運ばなくては行けないのは少々煩わしいが、仕方ないだろう。防衛の為です。
「さて、あの殺気だった妖精達を抑えるものを作らねば」
とはいえ、ポンポン思い浮かぶほど熟練の錬金術師では無い。
仕方ない。効率は悪いが1度魔導図書館に戻って資料とかを探そう。ついでにモノクルを返してもらうことにして早速転移。
「うわぁぁぁ!!」
「せーいこうっ!」
「い、いきなり目の前に合わられる奴がいる!?」
「あはー、クレアちゃん!!」
「いいから離れなさいっ!1度戻るんじゃなかったの?要は済んだの?」