アレは特別
「……大っきいです」
「そうでしょう!なんせ世界最大で、その名の通りの魔導図書館ですからー!」
「はい、凄いです!ネク様!」
「なんで意気投合してるんだよ。あんなにも緊張してたくせに」
「その偉大さの前に全て吹き飛びました」
「ティアみたいになってきたな」
「そうそう、君たちのボスはどこいったんだ?一応賢者からの依頼は終わりってことにしてあげたいのにさ」
「帰りました」
「は?」
「正確にはワープか、あれ?」
「私と違う魔法ッスからね」
「あの天才児と一緒のことが出来るのか……え、君達置いて?」
「ここでは錬金術出来ないそうで」
「まあ、急を要するがあせっても意味は無いからな。直感で正解を導いたのか」
「直感」
「自分みたい、か?」
「え、いやっ」
「その通りだと思うよ、魔力の繋がりがあるんだろうね。本来の数パーセント位の事は出来てもおかしくない」
「ティアさんって凄い人だ」
「常識外れなだけだろ。なぁ、基礎魔力の理解度を深めれる本は無いかって、痛てぇよ!」
「誰に口聞いてると思ってるんですか!!本来は謁見すら出来ない方ですよ!?」
「ええ、そんなに?」
「そうだぞ。もう君達はいいやってなってるけどな」
「大変な御迷惑を」
「ふふ、いいさ。君達には投資しておく価値がある」
「それは、なぜ?」
「いずれ色に匹敵するだろう。いずれ、ね。いいかいティアは、アレは特別だよ」