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時計ランクの魔法具
「そうだ、これだ」
二ーヴァさんの登場ですっかり忘れてたけど箱探しの途中だ。
「はぁー、凄いもんが置いてあるわね」
「え、どれです?」
「いや、これ」
私のコレと二ーヴァさんのコレが一致した。
つまり真っ黒で光の反射しない四角い何か。
「そーなんですね」
まあ、希少価値とかはどうでもいいので、使えそうなので使おうと四角い何かを持ち上げて目星をつけていた箱の横に置く。
「おいおいおいおい、ちょっと待て、何するつもりだ?」
「なにって、錬金術ですよ」
「それを使ってか?価値わかってる?」
「さあ、知りません」
「時計ランクの魔法具だ。買おうとすれば億はくだらない」
「………でもこれしかないから」
「うっそでしょ!?他の買うとか色々あるじゃん!なんでそんな端的なの?やっぱりちゃんとした教育受けてないの!?」
「なら、手伝ってくださいよ。私入門すら出来てないんですからね。箱を使うために箱の元を取りに行きます」
「行くって、まさか」
「そりゃそうですよ、裏世界へ」