キラキラ森
「わぁ、なんて綺麗な森」
「このふよふよ浮いてるのはなに?」
「それが精霊の鱗粉の残滓です。空気中に多く集まれば自然と石に変わります」
「あ、キラキラしてるのは地面に落ちてるこれのせいか」
「ちっこいけど、これが精霊の魔石か?」
「いっぱいあるじゃない。なんで希少なのよ」
「そのサイズだとなんの効力も無いただの綺麗な石ですから」
「ティア、モノクルで見てどう?」
「ただの石なんかじゃないですよ」
「えっ」
「なんでしょうか、命……とまでは言いませんけれどそれに似た輝きが見えます」
「ティアさん、錬金術で複数をひとつにしたり、そもそもこのサイズで使うことは出来ないのですか?」
「充分可能です。わざと情報が誤認されるように伝わってるとしか」
「そ、それならいっぱい持って帰っても!?」
「ああ、いいんじゃねーの?」
「……。」
「どうしたの黙っちゃって」
「ミホさん。少し引っかかるんです。でもそれが何か分からないんです」
「難しい事は分かんないけどさ、私はソフィーの味方だからね」
「あ、ありがとうございます」
「うん、そうやって笑ってた方が可愛いよ」
「もう、からかわないでくださいよ」
「そこ!イチャついてないで行くわよ!」
「はーい」
「い、イチャついてなんて……!」
「ほら、行くよ」
「クレアちゃん……」
「なによ」