仲直り大作戦15
「あ」
「なに、その、あって」
「いえ、やりましょう、やり遂げてみせます!」
「自己完結やめて」
「実は……」
「な、なるほど。うん、よく分かったわ」
「私的には意味なくなっちゃったんですけど、錬金術の復興には役に立つらしいので」
「なるほどねぇ、情報屋は何企んでるのやら」
「明日、会ってみますか?」
「そうね、万が一には備えた。あとは答え合わせだけだから、直接答えを聞くのもいいかもしれないわ」
「こんにちは」
「ええ、ごきげんよう」
「あの、私必要ですか?」
「必要よ、私だけじゃちょっと居心地悪いかもなーって思ってたから」
「ええぇ」
「早速だけど、情報屋。いえ、一ノ瀬燈火」
「苗字まで……誰から?」
「私の師匠二ーヴァ・スカインは貴女に負けず劣らずの情報屋なの。2つ名知らない訳じゃないでしょ?」
「海王の二ーヴァ。なるほど、それほど強力だとは思いませんでした」
「認めるのね」
「私はクローンです。私について話しましょう」
「ティアさん、ティアさん」
「どうしたのソフィー?」
「私、帰っていいですか!?」
「ダメよ」
「そんなぁ」
「私はクローンであり、魔力生命体。つまり起源の魔法が体を持った状態です」
「ありえない」
「いえ、燈火というオリジンなら出来てしまう。世界の理の一部ですからね。それ故に話せないように制約される事もあります。……なるほど、ほとんど話せませんね」
「それが嘘じゃない証拠は?ティアに近づいた理由は?ティアに、いえ、錬金術師に何を作らせようとしたの?」
「嘘じゃない根拠は、すいません。力不足で証明できません。ティアに近づいた理由はティアなら、魔力的繋がりを切れると思ったからです、錬金術師じゃない、創成術師なら」