表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
獅子奮迅  作者: げんぶ
45/85

40話

 藍央学園でのあの夜から3日後、俺は美夜古と同居することになったあの雑木林に囲まれた一軒家の中で目が覚めた。何が起きて、俺を含めた全員がどうなったのか脳内はそれでぐちゃぐちゃだった。美夜古はあんなことがあったのに藍央学園へと登校しているようで、目が覚めると誰もおらず置手紙のみが残されていた。


 私は藍央学園の生徒なので登校します。身支度が澄んだのなら自由に町を散策でもしてください。またあの夜のようなことが起きらないとも限りません。十分に注意を払って、目を使うことを忘れないでください。以上が残された置手紙の内容だった。


 広間に低いがかなり大きいテーブルがあった。その上には朝食が置いてあり、俺は座って食べとしたが広間にはもう一つ、見逃せないものがあった。見覚えのある人影、深山錦だった。なぜあの老人が普通にこの家の中にいるのが疑問だった。深山錦はこちらを向いてテーブルの横に座れと手で指示してくる。


 「あの後すぐに学園にいったそうではないか。驚いたぞ。」

 「その気はなかった。」

 「何が起こったのかは大体あの娘、美夜古から聞いたよ。」

 「なんであんたがここにいるんだ。」


 深山錦はきょとんとした表情で、俺を不思議そうに見てきた。


 「はははは!ようなどないさ。ただ散歩だ。

衣笠大が暇を持て余すかもしれないと美夜古に聞いたのよ。

町に出ても迷子が、襲われていたぶられるのが落ちともいっとったぞ。」

 「あいつ…」


 どうやら美夜古にとって右も左も分からない子どもに見えているようだ。


 「まぁ、話はある。

  お前さんはあの学校で何を見た?」


 深山錦は真剣な眼差しになって俺に聞いてきた。声の低さから重要な事柄であることが伺えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ