EP1:平和な日
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「まってよゆーしおにーちゃん!はるとおにーちゃん!」
「ダメよ美優。ウチの家系の男子は代々『無魔流奥義』を身につけなきゃいけないの。美優はまだ五歳なんだから美優が10になる頃には帰ってくるわよ…。」
「う、うぅ、うえええぇぇぇぇぇぇん」
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「……ハッ!?…ゆ、夢か…!」
私は宇美矢 美優。
私には2人の兄がいる。
勇志兄さんと晴兎お兄ちゃん。
2人の兄さんは別荘の家に住んでいて、お爺ちゃんの道場に通っている。
私は部屋のカレンダーを見る。
今日であれからちょうど5年!
勇志兄さんと晴兎お兄ちゃんが帰ってくる日だ!
私は急いで階段を降りてリビングに行く。
「あら…おはよう美優、今日は早いわね。」
「うん!だって今日はあれから5年!お兄ちゃんたちが帰ってくる日だもん!」
「…そうね。…そうだったわね。でも2人ともまだ学校に行ってるだろうから…あっ、そうだ!これをあげる。」
「これは…地図?」
「えぇ。あなたのお爺ちゃんの道場までの道のりを書いた地図よ。…とりあえず平日だから着替えて支度して学校へ行きなさい。」
「はーい。」
…そう。これが最後の普通の日だった。
唐突ですが
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