番外編 : 『作者、再び』
※本編とは全く関係がありません。
※内容がぶっ飛んでるので、気をつけてください。気分を悪くする場合があります。
深い眠りから覚めた僕は、初めて見る目の前の光景に驚きを隠せなかった。檻に閉じ込められていたのだ。
アッサム「え、何!? ここどこ?? ……え?」
シュガー「やっと起きたか」
声のする方に視線を向ける。目の前の檻にシュガーがいた。同じように閉じ込められている。
アッサム「シュガー!! 大丈夫!? ……それに、ここは一体…?」
辺りを見渡すと、かすかに光が漏れているところがあった。檻から顔を覗かせると、そこには人影があった。
アッサム「ねぇ、ここから出してよ!」
そう叫んでみるが、反応はない。
アッサム「ねぇってば!!」
??「っ!?!? ……ふぁー。なんだ、アッサムかー。もー、そんな大声出すなよー。せっかくいい夢見てたんだからー。美男美女が…花畑が……んふふ」
反応がなかったのは寝ていたかららしい。……だが、最後の方はどういうことだろう? というか、この声って…。
僕が首を傾げているのが分かったのか、シュガーの声が聞こえてきた。
シュガー「相手にするな、アッサム。そいつは、ただの変態だ」
??「変態だなんて失礼だなぁー。んふふ、いやー、美味いねー、この酒」
アッサム「……コジー?」
そこにいたのはコジーだった。何やら酒を飲んで酷く酔っているらしい。
アッサム「あ、開けてよ! コジー!」
コジー「どーしよっかなー。…へへ。楽しいなぁ。……また、眠くなって……ぐぅ」
コジーはまた眠ってしまった。シュガーに「ねぇ」と声をかけても沈黙しか返ってこない。諦めろということだろうか。
はぁ。とため息をついた僕に、また謎の声が聞こえてきた。
『足元にナニカがいます。ナニカを見ますか?
→はい。
→いいえ。』
ナニカって何!?!?
これって、前にもどこかで……。とりあえず。
『→いいえ。』
『本当にそれで良いですか?
→はい。
→いいえ。』
『→はい。』
『本当にそれで良いですか?
→はい。
→いいえ。』
選択肢があるはずなのに、一つの答えに誘導されてしまう。これは選択肢というのだろうか。
そんな僕の行動を読み取ったのか、シュガーは「諦めろ」とだけ呟いた。
それでも諦めたくなかった僕は「三度目の正直」ということで、もう一度「→はい。」を選択した。
『本当にそれで良いですか?
→いいえ。
→いいえ。』
僕の頭に、これを選択しないまま放置するという選択肢が生まれたが、それもすぐに潰されてしまう。
『なお、60秒が経つと自動的に選択肢が選択されます』
僕はようやく諦めがついて、それを押した。
『ナニカを見ると、仲間になりたそうにこちらを見ている。どうする?
→仲間にする。
→踏み潰す。
→話を聞く。
→頭をナデナデする。』
シュガーに助けを求めようとそちらを向いたが、暗くてよく見えない。声を出そうにも、何故か声が出なかった。
仕方なく自分で決めることにした。……が、何が良いのかわからない。とりあえず……話を聞く?
『→話を聞く。』
『話を聞いてくれるの!? ありがとう!! あのね、またお散歩に出かけたんだけどね、迷子になったのー。それでね、1人じゃ寂しいから、みんなを呼んじゃった…テヘ。あ、覚えてるかな? 作者だよー!』
ナニカと呼ばれるそれは、カサカサと動くそれと酷似していた。そしてそれはシュガーのいる檻の方へと向かう。
そのとき、檻と檻の間の通路へと出たわけだが、そこには寝ぼけたコジーが立っていた。
コジー「んあ? こんなのがいたら酒が不味くなるじゃねーか」
そういうと、持っていた酒瓶をナニカの上から勢いよく振り下ろした。
ペチッ。という音共に、ナニカは姿を消した。
アッサム「一体何がしたかったんだろう…?」
振り下ろした瓶の中から紙が出てきた。……嫌な予感がする。…開いて読んでみる。
『そんなわけで、まだお話出来てないから、また今度ね♡』
……そういえば、何か悩んでいたような…気のせいか。
アッサム「それより、ここから出してくれる? コジー」
コジー「ぐぅぅ。ごぉお」
アッサム「コジーー!!」
シュガー「……はぁ。次、現れたら私が潰す」
アッサム「えっ…」
【アメジスト】『愛の守護石』『真実の愛を守りぬく石』と呼ばれる。紫色は「情熱」を象徴する赤と「冷静」を象徴する青を混ぜる事によって作られる。ストレスで疲れた心を癒し、落ち着かせ、穏やかな安らぎを与えてくれるといわれる、スピリチュアルパワーの強い石。