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村人Aですが魔王を助けに行きます。  作者: ユキノシタ
『はじまりの村 ガーネット』
15/46

番外編 : 『作者が現れた!』

※本編には全くもって関係ありません。

特に、戦闘は大きく違ってます。


※リリナ、隣町で出てくるかなぁー。






てなわけで、ごめんなさい。


道を歩いていると向こうから何かがやって来た。戦闘体制に入り、相手を確認する。だが、その姿は初めて見るものだった。




『作者が現れた。


どうする?

→戦う

逃げる

様子を見る

餌をやる』




アッサム「さ、作者?? ……ってどんな敵??」



コジー「ん〜、これは中々アレだな」



シュガー「……私は何も言わんぞ」




この2人の口ぶり……どうやら何か知っているようだ。




『作者はソワソワしている』




戦闘体制に入ると現れる、この相手の説明。いっそのこと普段も説明してほしい。そしたらシュガーが何考えてるとか、コジーが何隠してるとか分かるのになぁ〜……って思ってる場合じゃなかった! 何、ソワソワって!?




アッサム「…え? ねぇ、作者ってどんな敵なの!? ソワソワし出したんだけど!」



コジー「お前が決めろ」



シュガー「珍しいな、お前と同意見だ」



アッサム「え、えぇ!? ………じ、じゃあ…」




本当に2人の意見が合うのは珍しい。そんな珍しいことを起こした謎の生物……この「作者」ってのには何が効くんだろうか……? まぁ、2人が何でもいいと言ってるから、僕の好きなようにしよう。



そう考えた僕は、普段は出来ないものを選んでみた。




『→餌をやる』




コジー「ブッ……(震え)」



シュガー「…っ(震え)」



アッサム「え!? 間違った!? ねぇ、教えてよぉ〜!!」




僕の選択に2人は笑いをこらえ、震えだした。害はないんだろうけど、それでもやっぱり知らない敵と戦うのはちょっと怖い。




『何をあげる?

→魚の餌

パン

木の実』




アッサム「ん〜?? ………もぉ〜、どうにでもなれ!」




僕は笑いを堪えるばかりで何も教えてくれない2人に対して、半ばやけくそに食べ物を選択した。




『→木の実』



『作者は木の実を頬張った。

作者は頭を地面につけてプルプルと震えだした。どうやら美味しくなかったようだ』




アッサム「あ………ごめん」




「作者」はお腹を押さえ、額を地面に擦り付ける状態になってしまった。丁度、土下座をしている体制。それに震えてばかりだった2人が息を飲んだ。




コジー「土下座させた……」



シュガー「……アッサム、良いものを選んだな」




そんな事を言われても、狙ったわけじゃないし……なんか「作者」が可哀想に思えてきた。そんな中、土下座をしていた「作者」は突然動き出した。




『作者は突然立ち上がった。何か言いたそうだ。


話を聞く?

→聞く

聞かない』




この「作者」の行動に、2人はとても投げやりに言った。




コジー「……面倒だし、聞かなくて良いんじゃないか?」



シュガー「作者は口を開くとメタ発言しか しないしな……私も聞かなくて良いと思う」



アッサム「……じ、じゃあ?」




2人がとても面倒そうに言うので、僕は『聞かない』を選択しようとした。




『作者は悲しそうな目でこちらを見ている』




アッサム「……どうしよう?」



コジー「無視だ、無視!」



シュガー「相手にするだけ無駄だ」




「作者」は今も、悲しそうな目でこちらを見ている。そんな目から僕は目を背け、選択する。




『→聞かない』



『本当にそれで良いですか?』




アッサム/コジー/シュガー「!?!?」




「作者」からの再確認に、僕たちは驚きを隠せなかった。




コジー「作者め、自分の良いように作りやがって!」



シュガー「気にせずもう一度だ、アッサム」



アッサム「う、うん」




僕は言われた通りに、もう一度『聞かない』を選択する。




『→聞かない』



『本当の本当にそれで良いですか?』




アッサム「……ごめん、こっちの方が面倒に思えるんだけど」



コジー「……だな」




2度も繰り返し聞き返されると、このままずっと続きそうなので 僕らは渋々折れることにした。




『→聞く』



『話を聞いてくれるの!? ありがとう!』




シュガー「無理やりだけどな」



アッサム「うん……無理やり感が、ね…」




どうやらここは「作者」の話を聞かなきゃいけないようだ。元からそういう運命だったのだろうが、なんとも無理矢理感が否めない。



「作者」はそんなことなど気にせず話し出した。




『最近、ストーリーが思いつかなくってさ。中々進まないんだよ! だから、ちょっと気分転換に散歩してたんだ』




コジー「作者がここまで散歩に来るとか、普通にアウトだろ」



アッサム「……ストー、リー?」



シュガー「お前は気にするな」




この2人にだけ分かる会話が、「作者」とも通じてる……そんな僕だけ仲間はずれにされた感が、ちょっとだけ悲しい。



13年この世界で生きてるけど、こんなにも分からない言葉があるなんて……世界は広いんだなと改めて思い知らされる。




『それでさ、さっきそこで隣町のリリナに会ったんだよ。リリナは力が強くてね〜、叩かれるの怖くて逃げてきちゃった……テヘペロ』




コジー「え、今時テヘペロとか遅くね? おっさんの俺でも分かるわ!」



アッサム「て、テヘ……??」



シュガー「アッサム、気にするな。気にしたら負けだ」




『だから、リリナが来てもここで会ったことは話さないでね! せっかく良いストーリー思いついたのに、叩かれて忘れちゃいたくないし?』




そう「作者」の話がひと段落ついた頃、どこからか 物凄い音が耳に届いてきた。




アッサム「……ねぇ、何か聞こえない? ドタドタって……」




『作者は恐る恐る振り返った。そこには全力で追いかけてきているリリナの姿があった』



『作者は逃げ出した』




……結局、僕らは戦わずして勝利した。一体、「作者」とは何者だったんだろう。




コジー「作者、何がしたかったんだよ!」



シュガー「投稿遅れるかもって言い訳がしたかったんじゃないか?」



アッサム「と、うこう? ……ねぇ、作者って敵なの? 味方なの?」



コジー「ん〜〜〜、敵を出してくるのもあいつだし、俺らに武器をくれるのもあいつだからな。まぁ、アッサムが思った方で良いんじゃないか?」



シュガー「……おい、お前までメタ発言になってきてるぞ」



アッサム「めたはつ……??」




また分からない言葉が連発した。「作者」が現れてから、どれだけの分からない言葉が出てきただろうか。








「作者」とは一体何者なのか………次、また「作者」が現れるまで、悩み続けるとは知らないアッサムであった。




















コジー「えっ、また出てくんの!? ってことは何か? 話が詰まる予定ってか?? サボんなよ作者ぁあああ!!!」



シュガー「…おい、うるさい」


【ガーネット】『実りの象徴』とされ、目標に向かい、コツコツと積み上げてきた努力の成果を実らせて、成功へと導いてくれるといわれている。この『実り』の効果は深い 『絆』として表現されることもある。それゆえに、大切な人との愛情を深める『一途な愛』を象徴するパワーストーンとして知られている。

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