帰ってまうけどさみしない!!…⑥
部屋戻ったら……当たり前やけど、あたししかおれへん。
静かになってもうたなあ。
マンガとかやったら別れてもすぐ帰ってくるんがお約束やのに……。
……あれから3か月たった。
コタツおらへんの慣れてきたけど、今でもコタツのことネコや思とるおじいちゃんから、電話でコタツのこと聞かれたから、逃げてもたて言うしかあらへん。
仲良うなっとったから、ものスゴ残念がっとったし、また戻って来るかもしれへんて、あてにならへんことくらいしか言えへんかった。
分かってるだけに、けっこうキツイ。
また悲しなってくる。
「……はああああ……」
ためいきついても、なんともならへん。
コタツ今ごろなにしてるんやろ?
元気にしてるんやろな。
あたしのこと……忘れてへんけど思い出したりしてるんかな。
もともとリーダーやし、戻ったらものスゴ忙しなって、思い出してるヒマないんやろな。
……それでも、さみしいなあ。
「……はああ……コタツぅうう……あんた、いまなにしてんの〜」
「呼んだか、誠恵?」
なんやコタツの声したみたいな……。
見たら、机の引き出しからコタツが顔出しとる。
「……へっ?」
「へっ? やあるかい」
「な、なんで? なんでコタツおんの?」
「なんでて、空間チューブや。ファリアロからここまで固定チューブ設置したんや。
やっぱりメインリーダーになってもたけど、スキ見て遊びにこれんぞ」
「そ、それは、めっちゃ嬉しいんやけど、なんで机の引き出しなん?
有名なネコ型ロボットみたいやん」
「なんやて! こういう文化やないんか?
違うんやったら固定チューブやりなおさなあかんけど、設置すんのけっこう時間かかんねんぞ?」
「あ! かまへんかまへん、そのままでええ! 間違ってへんから」
「……なんやひっかかるけど、まあええわ」
「そやねん、ええねん。なんもひっかからへんねん。そやからコタツ……おかえりぃ!!!」
「おう! ただいま!!!」
ピョンって飛んできたコタツ、ギュッて抱いたら、あのフワフワの柔らかい手触り。
コタツや! ホンマに、ホンマにコタツや!!
……帰ってきてくれた……ありがとう、ありがとう。
やっぱりお約束は最高や!!
一応これで終りです。実はこの続きがあるのですが、それは別の連載を進めなくてはならないので。念のため、その時のために完結にはしておきません。
ちなみにヘイバ人と、後半に出てきた「カンナバラ=イヌサワ記念館」というのが、関係しています。