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究極生物コタツ  作者: 吉川明人
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帰ってまうけどさみしない!!…⑤


「ハッキリ言うて、ワイがいっぺん帰ってもたらそう簡単には戻ってこれへん。ファリアロのリーダーに戻されるやろし、銀河連合の仕事もせなならんからな。

 いったんて言うたけど、2日後が実質的なお別れや思てくれて間違いない。

 せやけど、ワイは地球の暮らし気にいっとるし、誠恵と別れるんがさみしい。どっちか言うたら帰りたない。誠恵が別れたない、さみしい言うんやったら、このまま地球に残ってもええぞ」


「!」


 ……そんなん、急や。せやからコタツの様子が変やったんか。

 コタツと別れるやなんて、さみしないはずないやん。


……そやけど……そやけど、初めて会うた時、コタツ言うてたやん。別の星の生きもん欲しがるんは間違うてるて。

 コタツはファリアロに帰って、元どおりリーダーなって、銀河連合の代表になったほうが、ようさんの人らが幸せになるねん。

 それが一番正しいんは分かってる……分かってる……。


「さ……、さみし……ない。あたしコタツ帰ってもても、さみし、ないで……うぅ」

 泣いたアカン。泣いたらコタツ帰りにくなる。

 せやけど、せやけどボロボロなみだあふれてくる……せやけど……。


「……分かった誠恵。誠恵の考えみんな分かった……立派んなったなあ、ワイと最初に約束したこと、よう守ってくれた」

 コタツが肩に飛び乗って、涙なめてくれて、あたしもギュッって抱きしめて思い切りなでた。




 2日して、マルがうちに来た。

 見えへんようにしたエル、近所の公園に着陸させたらしい。


 昨日は一日ずっとコタツといっしょにいろんなとこまわったけど、まだまだ思い残すことだらけや。

 せやけど……もうなにしてええんか分からへん。


「ほなワイ行くで。短い間やったけどホンマにおもろかった。会えてよかったわ」


「あたしもな」


「誠恵殿、つらい英断に感謝します」

 マルが深々とおじぎしてくれる。


 入口だけ見えるエルに2人が乗りこんだら、すぐ入口消えて姿も見えんようになった。


「元気でおれよ! て言うても、あん時ワイ誠恵の目えなめたから、ワイのつば目薬みたいにカラダに入ったし、よっぽどのことない限り病気せんようなっとるから心配ないけどな!」


「なんでそんな話やねん! もう! はよ帰りい!!」

「そうするわ、ほな!」


 言うたとたん、エル一瞬で消えてもた。


「もう……あほ」

 なんでこんなあっけないねん。


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