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究極生物コタツ  作者: 吉川明人
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なんか出てきよった!!…②


「誠恵、あいつらホンマにヘイバのやつらやったら最悪の場合もある。覚悟しとけ」

「ヘイバってなに? コワイこと言わんといて」


「ワイも言いとないんやけどな……ヘイバのやつらだけはあかんのや。

 紛争した時もソトバ級、何機も落されとる。あいつら、今は銀河連合の天敵なんや」


 コタツと会うてから、こんな緊張しとるん見るのあたし初めてや……。


「なあ、ヘイバってなんなん?」

「銀河でも最高水準を誇っとった最先端の学術星やったとこや。

 どっかのアホが自分らを凶悪化させるウイルス作ってまうまではな」

「自分らを凶悪化?」

「元々はごっつ紳士的な星やったし、連合の中でもものスゴ信用あったんやけどな。

 偶然できたウイルスやろ。ほんで作ったやつがいっちゃん最初に凶悪化して、バラまいたて言われとるけど……結局、原因特定されてない。

 ウイルスやて分かってんのもヘイバのもんしかかからへんからや。

 ほんでウイルスいうたら人口の3分の1くらいは耐性持っとるもんなんやけど、その3分の1、かかったもんに皆殺しされた。

 潜伏期間がどんだけあったんか分からんけど、近くの星の文明いきなり4つ潰されるまで誰も気づかんかったんや。

 あん時、ほかの星から研究しに行っとったもんも1億人以上おったはずやったんやけど皆殺しや……。

 ワイが非常事態宣言出して連合艦隊の指揮しながら戦闘始まって収拾するまでのたった1週間で、恒星3つに惑星26個。文明12種消されてもうた。

 それ以外なんらかの被害出た星とか文明は7600以上も出たんや。

 普通は絶滅処分なんやけど、原因がウイルスや。治療できるかもしれん。治ったら銀河最高の頭脳が取り戻せるいうて、惑星内禁固処分になったやつらや。

 今もヘイバ周域は連合軍艦隊でびっしりうまっとる」


「せやけど出てきたん?」

「あいつら凶悪なってもめちゃめちゃ頭ええんや。どんな技術開発してもおかしない」

「ほんなら……」


「コタツ殿! 正体不明機より入電。“ファリアロのリーダー、会えて嬉しい”とあったのだな!」

「決まりや! 誠恵、あいつの呼び名つけてくれ」

「へ? ええっと。ほんなら、あんなわけの分からへんもんはチャーリーや」

「おっしゃ! 今からあいつのコードネームはチャーリーやぞ!」


……さっき、ほんならほかにも出てくるんちゃうん? て聞こて思たけど、それどころやなくなって、本格的に攻撃始まったみたいや。

 ビームとか、なんやよう分からへんもんが飛びかっとる。


「誠恵、こっち座ってシートベルトつけろ。これからめちゃめちゃ揺れるぞ」

「え、そんなとこからイス出るんや。せやけど揺れるて……エルぜんぜん揺れへんで」


「今から戦闘状態や、さっきまでとちゃう。そこの知事、オマエもはよ座らんかい」

「わ、私をオマエ呼ばわりするのか」

「イヤやったら座らんかてええけど、死んでも知らんぞ」

「ぐっ……」


 ものスゴイヤそうに知事も座ってシートベルトしたけど……。


「せやけどチャーリーてえらい小さいなあ、エルより小さいんちゃう?」

「そらそうやヘイバの星のもんは小さいんや誠恵の身長の半分もないぞ」

「小さいんやなあ、カワイイん?」

「背中にトゲトゲの毛え生えとるキツネっぽいトカゲや」

「なんやガッカリやな。せやけど子どもの時はどうなん?」

「あんまり期待せんほうがええやろ」

「そうやなあ……それより、コタツは座らへんの?」

「ワイらはちょっと揺れてもへーきや」

「ちょっとやったら……うわっ!」


 あたしもへーきや言おとしたとたん、ガクンって来た。


 衛星軌道から自由落下で大気圏突入すんの楽しむ、遊園地のメテオフォールの加速なん倍もしたみたいな感じが続く。


 う、キモチ悪い。

 せやけどコタツは平気な顔して立っとる。

 スゴイなあ。


「あれ? せやけどさっきまでエネルギーなくなりそうて言うてへんかった?」

「空間操作用のエネルギーと攻撃用のはちゃうし、消費量もぜんぜん違うんや。攻撃だけやったらほとんど消費せんからな」

「そうなんや」

 教えてもらいながら外見てたら、エルがチャーリーに近づいて攻撃しよとしてる。


 なん回かチャーリーかすめてるうちに煙突の先かすめたら、一瞬で部屋がめちゃめちゃ熱なった。


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