処理
その日のLHRでは対応用キットというものが各クラスに配られた。
中身はゴム手袋、止血帯、電動工具いわばチェーンソーだ。
それから医療チームが、各クラスに在中することも決定した。
医療チームは各クラス4人体制で派遣されてきた、できることは基本的に応急処置、または治療欠損させる側にはなれないとの事。
クラスの人数が半分以下に減っている、既にみんな精神的に疲弊している。
教室はいつも静まり返っている、授業中私語を交わす生徒もいない。
【校内匿名掲示板(〇ちゃんねる)】
今日3階で5人光った
切っても止まらんケース出始めてる
恋愛じゃなくても笑っただけで来た
爆発音で授業止まらんの狂ってる
朝、HRが始まる前には、誰かの手首が明滅すのが当たり前になってきた。
授業が始まって十分もすれば、教室のどこかに空席が増える。
転校生が来て、その名前を覚える前に、次の日にはいなくなっていることも2回程あった。
そんなある日の放課後、また門の前に理子が待ち構えていた。
「勘弁してくれよ、そんなに俺を殺したいのか?」
「違う!LINEも出ないじゃん、生きてるのか死んでるのかもわからなくて、怖いんだよ」
「LINEですらアウトかもしれないって思ったことないのか?」
理子は「うるさい!うるさい!私が何も考えてないみたいに言うのはやめてよ」
と叫んだ。
その瞬間俺の手首が明滅した650。
理子はそれを見て
「ひっ!」
と息を飲んだ
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
泣きながら謝る理子に対して俺は無表情に「大丈夫だよ」
と機械的な声で言った。




