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ロクでなしの魔女  作者: 木介


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3/15

六人の使用人

【登場人物】

・ハウス

魔女に会うため屋敷を訪れる。

門番と一戦交え、中へ入ったのも早々に魔女と話す機会を得られる。

重要な情報は隠しながら話し合いをした結果、屋敷での滞在を認められた。


・リリス

屋敷の魔女。

ハウスと腹の探りあいをした結果、彼を気に入り屋敷での滞在を許可する。


・レアルタ

屋敷の執事。

ハウスより少し身長が高い白髪の老人。


・ボンド

魔女の屋敷の門番。

顔と身体が分離しており腕がたつ。

ハウスとの戦闘で敗北し、屋敷の中へ入れた。

レアルタとのやり取りを見る限り魔女に遣えている訳では無いらしい。

慣れない環境と昨晩からの疲れで、今寝ているのかどうか意識が混沌としている中【コンコン】という音で目を覚ます。

すぐさま短剣と銃を手に取り「誰だ」と返事をした。


「昨日お会いした執事のレアルタと申します。

朝食の準備が出来ましたのでよろしければご一緒にとリリス様から仰せつかりました」


(朝食を共にか…)


またこちらの腹でも探るつもりであろうとハウスは考え、その提案に乗る事にした。


「わかった、すぐにいく」


そう返事をすると「かしこまりました、会場までご案内しますのでここでお待ちしております」


(会場?)


ハウスは疑問に思ったが装備を整え、部屋を出た。

レアルタの後に付き案内された場所は一階のエントランスを奥に進んだ所にある大きな両開きの扉で、開ければ豪華なシャンデリアが複数目に入り、白く長い大きな机の上に並んである豪勢な食事が一層綺麗に輝く。


「これで皆揃ったわね」


リリスの掛け声で周りを見渡す、ここにいる使用人は5名。


執事の【レアルタ】

鉄仮面のメイド【シーラ】

獣耳の子供【シャミ】

黒いチョークが特徴のメイド【ルル】

痩せ細り体調が悪そうなコック【コシネロ】


それぞれ自己紹介を終えて「じゃあ久しぶりのお客様に乾杯!」とリリスが音頭を取った。

一人楽しく騒ぐリリスはハウスを近くに置き話を始める。

警戒する使用人達と一切気が休まない歓迎会にハウスは巻き込まれるのだった。


歓迎会はお昼頃まで続き、終わりの雰囲気を醸し出した頃、執事のレアルタが館内を案内すると提案してきた。

ハウスはやりたい事もあったが提案を無下に断る理由も無く案内をしてもらう。

というよりリリスの次に警戒するべきであろうレアルタの事を知っておきたいのが本音であった。


基本的に建物は左右対称になっておりどこが誰の部屋かさえ覚えれば問題はなかったが一ヵ所だけ気をつけるように念押しされた場所がある。

それは応接室へ入る為の廊下の一番奥にあるボイラー室だ。


「この扉は開きませんが近付かないようにお願いします」


このように念押しされ、ハウスはこの言葉を心に留めておくようにした。


ーーーーー


「今日はそんな事があったんだよ」


歓迎会から館内の案内を終えたハウスは屋敷の入り口にいるボンドへ話しかけていた。


「そうかよ、で、羨ましいかどうかでも聞きたいのか?」


唯一、歓迎会に参加していないボンドは皮肉混じりにそう言った。

ハウスは「いや…」と呟き話題を変える。


「ところでお前の身体庭の草刈りをやってるけど何でだ?」


露骨に話題を変えたハウスに不信感を抱きながらもボンドは応えた。


「俺は【庭師】兼【門番】なんだよ、だから草刈りや剪定は俺の仕事なんだ」


ハウスは「へぇ~」と生返事をする。


この意図が分からない態度にボンドは

「さっきから何が言いてぇんだよ!はっきりしろ!」と怒鳴った。


この反応にハウスは意を決して話を始める。


「お前昨日、元に戻す手伝いをしてくれって言ってただろ、それに手を貸すから俺にも協力してくれ」


予想外の提案にボンドは暫く考えた後「協力って何をするんだ?」と言った。


「リリスの心臓を全て無くすんだよ」


まるで全ての答えを言ったかのような顔をしているハウスを見てボンドは一言だけ伝える。


「は?」


予想外の反応にハウスは上手く聞こえなかったのかともう一度同じ事を今度は大きな声ではっきりと聞こえるように言った。


「だからリリスの心臓を全て無くすんだよ!」


するとボンドは怪訝そうな顔をして

「いや、聞こえてるよ、ちゃんと聞こえて答えが『は?』なんだよ」


お互いに首を傾げて(何言ってんだコイツ…)といった顔をしている。


この気まずい沈黙を打破すべくハウスが口火を切った。


「だからリリスを殺す為にはお前達、使用人の六つの心臓を無くさないといけないんだろうが」


この言葉にボンドは一言で応える。


「え?」


また暫くの気まずい沈黙。

今度はボンドが沈黙を破った。


「それが本当なら俺の心臓も無くなるって事か?」


ハウスはこの言葉を聞き確信した、コイツ何も分かってないという事を。

ボンドの質問を無視して考え込む、共通認識だと思っていた事がずれているという事実を踏まえると、リリスの秘密を知っているのは本人だけなのか?


確認の為、目の前の「おーい、無視すんなー」と言っている生首に質問をしてみる。


「お前自分の心臓をリリスに渡したんじゃないのか?」


こちらの質問に対して「俺の質問は無視して質問かぁ?」と言いつつ応える。

「俺の心臓はリリスに奪われて無いんだよ、頭と身体だけじゃ意味が無い、俺の願いは心臓を取り戻して元の身体に戻る事だ」

「じゃあ次はこっちの質問に…」


やはりコイツは自ら渡した訳じゃ無いらしい、となるとコイツが特殊で他の使用人達は知っているのか、疑問が疑問を呼んでいる。


「おい!いい加減にしろてめぇ!」


気がつくと無視している事に本気で怒ったのかボンドの身体が近くまで来ていた。


「いや、無視して悪かったな、少し状況が分かった気がする」


悪びれもなく応えるハウスにボンドは苛立ちを隠せない。だがハウスは構うこと無く続ける。


「無くすって言うのはリリスの手から解放するっていうか、要するにリリスが持っているお前達の心臓を取り返して屋敷を出てもらうか、その心臓を止めれば良いんだよ」


この提案にボンドは「じゃあ俺の場合は心臓をリリスから奪い返して屋敷を出れば良いのか、その取り返すのを手伝う代わりにお前に協力しろって事か?」


「あぁ、お前は俺の代わりにリリスや使用人達の情報を探り、俺の指示の元動いて欲しいんだ」


「うーん、まぁ出来る事なら協力するぜ、で俺は何をすれば良いんだ?」


「…そうだな、俺の計画で最初のターゲットは…」


ハウスは最初の計画をボンドに話し、協力を促すのだった。

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