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【バグゲー無双】  作者: くーねるでぶる(戒め)


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041 祝勝会

 冒険者ギルドに帰ってくると、そのまま解散ではなく、この後は祝勝会があるらしい。みんなで祝杯を挙げようということらしい。


 みんな祝勝会に参加したいのか、一番の大怪我を負った『黒風』のリーダーも参加するらしい。


 冒険者ギルドの中にはぎゅうぎゅうに冒険者たちが集まり、冒険者ギルドに入れなかった者たちも冒険者ギルドの前の大通りに座っている。


 冒険者ギルドの厨房や近くの飲食店では大急ぎで料理を作っているらしく、いい匂いがオレの鼻にも届いた。稼ぎ時だと思ったのか、たくさんの屋台も集まっている。


 オレたちは活躍が認められたからなのか、ベテラン冒険者たちの隣というか、一番いい席に座っている。敵将であるガルシムを討ち取ったから特別扱いなのかな?


 その時、支部長が立ち上がると、大通りにも届くような大声でしゃべりはじめる。


「今日は皆よくがんばってくれたな。今回は冒険者ギルドの奢りだ。存分に食って飲んでくれ。そして、今日は新たな英雄が生まれた素晴らしき日だ。ヒイロ、お前が音頭を取れ」

「えぇー!?」


 こういうのはいきなり振らないでほしい。なにも考えてなかったぞ!?


「えぇー、ご紹介に与りました、ヒイロです」

「そんな声じゃ大通りに届かんぞ! 腹から声出せ!」

「ごはッ!?」


 支部長に背中をバシッと叩かれる。めちゃくちゃ痛い。


 あーもう! もうどうにでもなれ!


「オレが敵将を討ち取れたのは幸運でした! それ以上に! みんな欠けることなく、祝勝会ができることが本当に幸せです! では! 酒は持ったか? かんぱーい!」

「「「「「かんぱーい!」」」」」


 返ってきたのは百人を超える大声の乾杯だった。その声量に驚いてしまう。みんなそれだけ勝ったことが、生きて帰ってきたことが嬉しいのだろう。


 それからはカオスだった。もう誰がなにを話しているのかわからないほどだ。みんな話したいことがいっぱいあるのだろう。


「しかし、ヒイロには驚かされるな! いったいどうやってあのガルシムの猛攻を避けたんだ?」

「あたしも気になる!」

「そうですね。それに、あの十二魔将を一太刀で倒したのにも驚きました。いったいどうやったんですか?」


 祝勝会が始まってから、アリューシアたちからは質問攻めの嵐だ。


 たしかに、アリューシアたちから見ればオレがガルシムの猛攻を避けて接近して、一太刀で討ち取ったように見えたのだろう。


 だが、オレにとってはただホーンラビットを倒しただけだ。どうやってなんて訊かれても困ってしまう。


「運が良かったんだよ」

「もう! ヒイロったらそればっかりなんだから!」

「能ある鷹は爪を隠すと言うが、我々は仲間だぞ? 水臭いじゃないか」

「まぁまぁ、ヒイロさんにも事情があるのでしょう」


 この世界がバグってるなんてどうやって伝えたらいいんだよ。


「ちょっといいか?」


 突然声をかけられて振り返ると、見覚えのある人物が立っていた。『黒風』のリーダーと『ドラゲキン』のリーダー、あとは巌のような大男だ。たぶん、『石山石器』のリーダーかな?


「はい」


 オレは彼らに対応しようと立ち上がる。


「なに、そんなに込み入った話じゃない。礼を言いに来ただけだからな」

「ヒイロ、キミのおかげで我々は命拾いした。ありがとう、なにか困ったことが我々に言うといい。必ず力になる」

「ふむ。新たな英雄よ、これからもよろしく頼むぞ」


 冒険者って野蛮な人が多いのかと思っていたが、案外律儀な人が多いのかもな。


「はい。こちらこそ、よろしくおねがいします」

「ま、今日は礼を言いに来ただけだ。邪魔したな」


 そう言って去っていく三人の男たち。


 男たちと入れ替わるように今度は支部長がやって来た。


「楽しんでいるか? 新たな英雄よ?」

「その英雄って呼ぶのやめてくださいよ」


 言われるたびになんだか背中がゾワゾワする。


「十二魔将の一人を討ち取ったのだぞ? 英雄に決まってるだろ。それに、ヒイロは勇者だったみたいじゃないか。勇者の力ってのはすごいもんだな。王宮もそれを認めたのか、三日後に謁見がある」

「三日後に謁見?」


 ということは、また王様に会うのか……。


 オレはまだ半銅貨事件を忘れたわけじゃない。あんまり王様にはいい印象がないんだよなぁ。


「そんな嫌そうな顔をするな。光栄なことだぞ?」

「いや、まぁ、そうなんですけど……」

「とにかく、三日後の昼には使者が冒険者ギルドに来る。忘れるんじゃないぞ? じゃあ、あとは楽しんでくれ」

「はい……」


 なんだか一気にテンションが落ちてしまった。


「あたしも王様はどうかと思うけど、ただ会うだけじゃない? 元気出しなさいよ」

「二人は陛下になにか含むところがあるのか?」


 アリューシアが心配そうな目でオレとマリーを交互に見ている。


「いや、なんでもないんだ。ただ会うだけだしな」

「おそらくお褒めの言葉と報奨金などが貰えるのではないでしょうか? もしかしたら、貴族になれるなんてことも……」

「貴族ねぇ……」


 あんまり興味はないんだよなぁ。また報奨金が半銅貨じゃないことを祈るよ。

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