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【バグゲー無双】  作者: くーねるでぶる(戒め)


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033 ホワイトウッド級にランクアップ

「じゃあ、冒険者ランクがアップできたことを祝して」

「「「「かんぱーい」」」」


 みんなでワインの入った木製のコップを叩きつけ合う。ワイングラスじゃないのは、粗野な冒険者が壊してしまうからだろう。まだまだガラス製品の完成度は低く、そして高価なのだ。


 オレたちのテーブルには、おつまみとそれぞれの頼んだ料理が並んでいる。どれもおいしそうだ。


 今日はツインヘッドベアを仕留めたからね。多少奮発している。毛皮もそうだが、熊胆が高く売れたのだ。ちなみにフォレストウルフはそんなに売値は高くなかった。まぁ、ゴブリンよりマシだったけどさ。群れで行動する脅威度と報酬が見合っていない気がする。


 そして、ずっと持ち歩いていたホーンラビットだが、思ったよりも高く売れた。毛皮もそうだし、ホーンラビットの場合、肉も売れる。フォレストウルフより確実に弱いのに、単価はホーンラビットの方が高かったくらいだ。


 それに加えてゴブリンの右耳である。森にはゴブリンの巣があるんじゃないかと思うくらいゴブリンじゃうじゃうじゃしていた。森の中を歩いていれば、すぐに見つかるレベルだ。そんなゴブリンたちの右耳。一つ一つは大した値段じゃないけど、集まれば大金になる。


 まぁ、それだけ大量の魔物を狩ってきたら冒険者ランクも上がるよね。


 最初に言った通り、オレたちはペーパー級からホワイトウッド級に冒険者ランクが上がった。ホワイトウッド級に上がったからといってなにか特別なことができるようになったわけじゃないが、冒険者ギルドからの信頼は少しは上がっただろう。


「これ、うまいな」


 おつまみに頼んだのは、カナッペのような料理だった。クリームチーズとサーモンの相性は抜群だ。ワインが進む進む。


「ねえ、それちょーだい」

「これか?」


 どうやらマリーはオレの前にあるウサギの串焼きをご所望らしい。


「ほら」

「ありがとー! これ、お返し!」


 ウサギの香草焼きを二本取ってマリーに渡すと、マリーからお皿が返ってきた。お皿にはちょこんとパエリアのような料理が乗っている。


「ありがと」


 これ、うまいんだよなぁ。なによりこの世界でも米が食えるのがデカい。まぁ、日本のような短粒種じゃなくて長粒種だけどな。普通に炊くとちょっと甘みが少ないしパサパサしているが、そこは調理でカバーされているのかうまい。


 オレはパエリアを食べると、適当に串焼きを手に取る。齧ってみれば、鳥肉のような味がした。たぶんカエルの肉かな? ちょっと歯応えが違うんだよなぁ。


 ゲームの中に入った時はどうしようかと思ったけど、意外と飯がうまいし、なんとかやっていけてる部分はある。これで飯が不味かったらキレ散らかしていたところだ。


「しかし、昨日登録したばかりの私も、もうホワイトウッド級に上がれるとはな。さすが、勇者を擁するパーティだ」


 アリューシアが感心したように頷いている。


 まぁ、勇者パーティがどうのっていうのはあまり関係ない気がするけどね。


「今回は狩った獲物が多いし、ゴブリン以外も狩ってきたからじゃないか?」

「おそらくですけど、ヒイロの力が評価されたという可能性もありますよ?」

「オレの力か……」


 オレの自身の力ではなく、アイテムボックスはゲームのお約束なのだが、まぁこの際オレの力でもいいのか。認めてくれたのは嬉しいが、もっと別のところを評価して欲しかった。大剣の腕前とか。まぁ、わがままなんだろうな。


「ヒイロってまだまだ不思議な力を持ってそうよね」


 マリーが変なこと言い出した。オレにできるのなんて、あとは早着替えくらいじゃないか?


「ヒイロは神に遣わされた方です。必ず悪しき魔王を倒す力があるでしょう」

「そうだな。私もそう信じている」

「あはは……そうだといいね」


 アイテムボックスの力がすごすぎたのか、みんなオレを持ち上げ過ぎだよ。


「まぁ、今日はみんながんばったし、このままたらふく食べて飲んで明日の英気を養おう」

「ええ!」

「はい」

「そうだな」


 みんな元気があってよろしい。


 しかし、みんなの食べ方を見ていると、食べ方にも個性が出るなぁ。


 マリーは串焼きにそのまま噛り付くスタイル。オレと一緒だ。


 エミリアは串から外してお上品に食べている。


 だが、一番華があるのはやっぱりアリューシアだな。動きの所作が洗練されてて見ていて気持ちがいい。動きの細部まで気を使っているのがわかって美しいんだな。


「うん?」


 その時、オレは不思議なものを見つけてしまった。


 ウエイトレスだ。ウエイトレスが足を動かさずにスケートでもしているかのように水平移動している。たまにテーブルに突き刺さっているのだが、それを指摘する者は誰もいない。


 やれやれ、またバグか。この程度のバグなら見逃してもいいのだが、一度気になってしまうともうダメだった。


「腕輪使うか……」


 オレはため息交じりに腕輪を展開し、ウエイトレスの挙動を直すのだった。

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