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 いつに間にか考えが横道に反れてしまったようだ。

 わたしの目の先五メートルくらいのところには猫たちがいる。

 その姿を見るとはなしにぼんやりと眺めながら、わたしは妄想に耽っていた。

 猫たちの遊ぶ民家の門に繋がる道には、誰が置いていったのかコンクリートブロックが数個重ねて配置されており、その隙間に子猫がもぐり込んでは、また抜け出たりしていた。

 その先の民家の庭には子供用のブランコがあって、さらにその奥の座敷に赤ん坊のはいはいする姿が見えた。

 わたしはその赤ん坊をじっと見つめて、それから猫たちの方に視線を移した。

 また赤ん坊を見やって、猫たちに視線を戻す。

 赤ん坊が生贄なら、きっとこの赤ん坊となるだろう。

 そうでなければ、あの子猫だろうと、わたしは気の強そうな三毛の子猫にターゲットを定めた。

 そのときのわたしの瞳は暗く沈んでいたに違いない。

 それともそうではなくて、自分の生贄を見つけたことにランランと瞳を輝かかせていたのだろうか?


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