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ロード・オブ・キマイラ  作者: 詩海青登
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序章・この世界はこうなった

不慣れな部分が多いですが、暖かく見てもらえると嬉しいです。

ネタバレにならない程度の質問、遠慮のない指摘は、いつでも受け付けてます。

 I.C.C。Infinite Creation Cellの頭文字から名づけられた人工細胞。細胞自身が貪食によって遺伝子情報を取り込み、細胞内のウイルスが複数の遺伝子を合成させることで、新たな遺伝子を持つ細胞に変異する特性を持つこの細胞は、簡単にキメラを製造し、人類に新たな生命体の創造を可能にした。その禁忌の領域の研究を可能にする細胞を制作した研究者・マーカスは、多くの優秀な研究者を集め、秘密組織「黄金の聖杯」を立ち上げた。マーカスを中心とした研究者たちは、I.C.Cを利用して人工的に空想上の生物を製造し、それをペットとして、富裕層へ販売。人身売買とは比べ物にならないほどの利益を得た。これで糸口を掴んだマーカスは、今度は人造の生物兵器の研究と製造を開始。実験対象は動物から人間へと変わり、子供を含む多くの人たちが実験台にされ、異形の怪物へと変えられては失敗作として処分された。

 I.C.Cの開発から10年にも及ぶ一連の人道に外れた凶行は、突如として終わりを迎えた。 

 アメリカ政府は「黄金の聖杯」の非合法な研究を止めるために特殊部隊を派遣し、マーカスを始め、多くの研究者を拘束した。しかし、それを察知したマーカスは、人造生物の管理システムを暴走させ、多くの人造生物を解き放った。生物兵器たちに不意を突かれた特殊部隊は、防戦一方で反撃に転じることができず、マーカスをはじめとした主要な研究員の確保を優先して撤退。しかし、残された生物兵器を含む人造生物たちは、研究所を破壊しながら脱走してしまった。

 それが、悲劇の始まりだった。

 人造生物たちは周辺の街の人間たちを襲いだし、飢えをしのごうとした。アメリカ政府は軍を派遣し、駆除を進めたが、一種の人造生物がそれを阻んだ。

 人造生物・ドラゴン

 神話やおとぎばなしで古くから伝えられてきた、トカゲの胴体にコウモリの翼、蛇のような尾を持つキメラ生物。

 地球上の複数種の生物の遺伝子から優れた部分をより集め、強化されたその身体は、銃弾や爆風を強固な鱗で防ぎ、強靭な筋肉によって素早く加速し、巨体による重量そのものが武器となって、戦車さえも破壊した。

 ドラゴンは元々富裕層へのショービジネス用の商品であったため、闘牛の様に大きく、逞しく、強く、そして凶暴だったのだ。

 さらに、すでに多くのドラゴンが各国の富裕層に渡っており、保身に走った富裕層が捨てた、あるいは、殺処分に失敗したことにより、世界各国で同時多発的にドラゴンが人間を襲うバイオハザードが起こった。

 核兵器でもなければ殺害できず、さらにそれを乱発すれば莫大な放射能による汚染問題が起こることから、人類はなすすべなく衰退していき、繁殖まで行いだしたドラゴンに支配されつつあった。

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