少女の名と過去
次回!城之◼️、◼️す!
なんてことにはなりませんが、一気に時が経つので、ご注意下さい。
何かが燃えるような音。
何かが焦げるようなにおい。
身体を焼くような熱さ。
逃げ惑う人間。
それを追う人間。
怒声が、悲鳴が、私の頭の中に流れてくる。
私はこの国の剣。
私はこの国の盾。
そっか私は、この国の……
《待たれよ、哀れな娘》
うるさい。
《待て、今はまだ》
うるさいうるさい。
《待て!》
うるさいうるさいうるさい! 私はこの国の◼️だ!
私はこの国にに全て捧げ、◼️になったんだ!
だから、だから!私の邪魔をするなっ!
《待てと言っているだろう! 今お前が◼️として国に尽くしてどうなる! その力をどう使う! そんなことをしたらもう彼奴らの元へ戻れなくなるぞ!》
なら、私にどうしろと言うんだ! どっちみち、私の居場所はなくなる。それが分かってるから、私はここにいる!
《馬鹿者っ! お前が何者なんぞどうでもいい、お前がいることに意味があるのだ! そんなことをして良いと思っているのか!》
《もうよい、そこまでするのならば致し方あるまい。》
何をする気だ。
《お前の◼️としての権限を、この国の守護龍として、お前の友として封じさせてもらう》
止めろ。
【我、◼️◼️◼️◼️王国守護龍が一柱、ズ◼️イがその権能を以って】
止めろ!
【汝に定められし◼️を】
止めてくれ。
【今此処に剥奪せん!】
止めろおおおっ!
◆ ◆ ◆
「あえぇ、うああい」
「どうなさいましたか!? お嬢様!」
今のは、夢?
懐かしくて悲しい、誰かの夢?
「どうした! 此方からデケェ声が聞こえたんだが」
「あぁ、旦那様、申し訳ございません」
「おっ、娘は起きたのか」
「は、はい」
「それなら、我の部屋に運んできてくれ」
「了解しました!」
◆ ◆ ◆
広い、部屋。
知らない人。
「うううぅぅ」
「大丈夫だよ、怖くないからね」
この人は、多分良い人。
あっちの人は……
「旦那様、怖がられてますよ」
「そんなこたぁねぇはず」
「あなたは顔が怖いから、しょうがないんじゃなぁい?」
近づいてくる!
「あぁっ、隠れちゃったわ」
「大丈夫、怖くない方だよ」
大丈夫?なのかな?
とりあえず、返事をしておこう。
「えあぁ」
「何これ可愛い」
「そうでしょう奥様」
「ねぇ、我は?」
奥の人、無視されてる?かわいそう。
「んいぃ」
「あああぁ!癒されるぅ」
「そうでしょう! そうでしょう! 奥様!」
「ねぇ、ねぇってば」
「あらあなた、何かしら? 私は今忙しいのだけれど」
「だから、前決めたことで良いよな?」
「えぇ、このを長女にする。でしょう?」
「そう、それ」
「もっちろん! 異論はないわ!」
「よしっ!」
奥の人が近づいてくる。
「今日からお前は、我達エペイスト家の一員だ」
「んいぃ?」
なんて言われたんだろう?
◇ ◇ ◇
「んいぃ?」
やっべぇ、思わず抱きしめちまいそうだぜ。
そんなことしたら、またあいつに怒られちまう。
「なぁ、我達の子供なんだからよぉ、名前があった方がいいだろ?」
「そうねぇ」
「確か、我達に子供ができたときの名前決めてたよなぁ」
「したわねぇ」
「それから選ぶのはどうだ?」
「いいわねぇ」
「じゃあ、取ってくるわ」
えーっと、確か、この辺りに置いといたはず。
「おっ、あったあった」
ローズ、フィーメ、マルシェ……
これなんていいんじゃねぇか?
ルージュ・エペイスト
どうも、ピラフォーです。
今回は、やっと主人公の名前が決まりました!
長かったです。
次回は、前書きでも言った通り時間が大きく進むので、ご注意下さい。
まぁ、この作品が一区切りついたら、ルージュの成長過程も書いていこうかなぁ?なんて考えておりますので、ロリっ娘ルージュちゃんかっわうぃぃぃぃ!という方は……ご期待ください。