表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界ショートショート  作者: ulick.n.owen
3/9

常連の少ない料理店

 俺は友を探しに行く前に飯にしようと思い、またあの店に来た。


 誰も並んでいなかったので、やってないのかと思ったが暖簾は出ている。中に入ると店長が暇そうに仕込みをしていた。中には他の客はいない。


 いつも通りのものを注文した俺はいつも通りの味に満足した。いや、今日のは特に旨かった。まるで友と一緒に食べてるときのように。


 「店長今日も旨かったよ。」


 「ありがとうございます、そう言えばいつもご一緒される方はどうされたのですか?」


 「あーぁ、友か、あいつ何も言わずにどっか行っちまったんだよ。しかも亡くなったあいつの母親の墓、荒らされてたらしいんだよ。」


 「それはまた、墓荒らしなんて罰当たりな人居たもんですね。最近多いらしいじゃないですか。」


 「そうなんだよ、犯人も魔物かもしれないって噂もあるからな、世知辛い世の中だよ。」


 「……まぁ、こう言うときは飲んで盛り上がりましょう。私の奢りなんで飲んでってください。」


 「お、悪いね。こんな昼間から。」







 店長も旨い酒を出してくれたらしく、何杯も飲んでしまった

 

 「店長ご馳走さま、酒も旨かったよ。友を探しに行くんでしばらくこれないと思うけど、今度は友とまた来るよ。」


 「そうですか、またのご来店をお待ちしています。」


 「そう言えば、この間友に怒鳴られたけど何があったん?」


「あーぁ、あれですか。なんの肉か問い詰められて答えたらいきなりキレだしちゃって困りましたよ。」


 「へー、あいつにしては珍しい。ところでこの店も肉ってなんなんだよ?スゴくウマイから気になっちぇたんだ。」


 「ここだけの話あれは、スケルトンの肉なんですよ。」


 スケルトン?肉なんて無いだろと思いつつ酔いが回った頭で思いつつ店を出た。


 一歩が重い。どうやら飲みすぎたらしい。

 

 壁に寄りかかり、まぶたを閉じながら最後に見えたのは満面の笑みを浮かべる店長の姿だった。

常連の少ない料理店はここで終わり


スケルトンの肉って何なんですかね?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ