赤から黒へ
少し変です。
「何してるの?」
あ...この前牢屋に入ってきた...
「お前どこから入ってきたんだ」
「どこからって、ドアから。」
そう言うと急に領主は笑い出した
「っぷあっはは!何言ってんのー?だってドアなんか僕の後ろに..」
「そんなことより、今何してたの?」
ナナシの瞳は綺麗な赤色をなくし黒くなっていた
領主をにらむようにして見るその瞳は領主でも少しゾッとしたようだ
「はっ、何ってラージアに僕の靴に付いちゃった他の奴隷の血を舐めてもらっただけだよ」
「...血?」
「り、領主様!こ、この人は何も知りません!ここに迷い込んで来てしまっただけでございます!なので...い、命だけは...」
「僕はラージアを迎えに来たんだ。」
なっ...私がせっかく逃がしてあげようと...
「衛兵!侵入者だ。」
領主が持っていた笛をひと吹きすると5人ほど兵たちが集まってきた
「ふーん、戦うんだ。」
「侵入者にはちゃーんとしたお仕置きをしないと。」
ナナシは一人の兵に近づいた
「な、なんだっ!」
「じっとしてね。」
そういうと、ナナシはその兵にデコピンをした
バァァアアンッ!!
デコピンをした瞬間大きな音がして、音に合わせて兵は吹き飛んだ
「なっ....!?」
まわりにいた全員が身を引いた
「指で...」
「お仕置きは君がうけるべきじゃない?領主様」
ナナシは無の笑顔で微笑んだ
兵が後ろから襲いかかってきたのでナナシはその兵の頭を叩いた
さっきのような大きな音はしなかったが兵は白目をむいて倒れてしまった
「さ、おいでよ。せっかく俺のために兵さんが忙しいところを集まってくれたんだ。」
「楽しもうよ、領主様。」
ここまで読んでくださってありがとうございました!!