表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
独白  作者: 井藤 莉子
2/5

前半


家の鍵をあけ、中に入る。

私が小学校に入学したときから毎日繰り返している。


母は仕事。

看護師の仕事は大変で今日は夜勤だった。


父はいない。

その話は私と母の間ではタブーになっている。


中学から始めた塾に、毎日ある部活。

冬期間はストレスがたまるけれどもう少しで趣味であるサッカー観戦ができる。


まだ中学生だから家の近くのスタジアムでの試合しか見れないけど、

嫌なことや悲しいことを吹き飛ばしてくれる気がして、試合があるときはいつも行く。



今日はこれから塾に行かなきゃならないから母が夜勤に出る前に作ってくれたご飯を食べなければならない。

塾の準備もしなきゃならない。

母の負担を減らすためにお風呂を掃除して、洗濯物をたたんで、米を研いで。


やらなければならないことはたくさんある


だけれど、昨シーズン最終戦、彼から言われた言葉が離れない。

冬の間頭の隅の方に追いやっていたのに。


「同じ学校。もしかしたら部活も同じ。」


彼の娘さん、名前は確か玻弥はやちゃん。


気まずいというかやりずらい。

副部長の立場からすると贔屓はできないし、かといって冷たくするのもためらわれる。


というかやりずらい原因は私の性格ゆえに。


二重人格と言われそうなくらいスタジアムにいるときと、普段が違うから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ