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第4話:力の片鱗

えー、今更ですが…


この話はファンタジーです。ですが、コメディの要素が結構含まれて居ます。これは、作者がコメディ作家であるためですので、御容赦ください。


また、この作品は、仲間と力を合わせてピンチを乗り越えたり、経験を積み力を徐々に身につけるなどといった熱い部分は殆どありません。


主人公が物凄く強いです。


そういう話に嫌悪されるかたは読まれないことをお勧めします。

―Side Yuuto Souga


「…ねぇ〜鈴ちゃ〜ん。いつごろつくの?」


「誰が鈴ちゃんだ!」


脱獄した翌日。昼過ぎ近くまで爆睡したのち、腹の虫がなったので起きだした俺達は、強奪した食料で腹を満たし、国境へと向かうため森の中をひたすら歩いていた。


「可愛いと思うんだけど…ねぇ?」


【けけけ、いんじゃね?少女趣味でよ!】


「だよねぇ」


【あぁ、そんくらい可愛らしけりゃ男が腐るほど引っ掛かるぜ】


「…腐った男じゃ駄目じゃん」


【ちげぇねぇ!!】


鈴嵐の武器である『旋武』と意気投合しながらみちを歩く。にしても、初めて出来た友人?のように会話が出来る相手が武器とは……ちょっと欝だ


「………」


鈴嵐は無言でズンズン歩く。旋武はよほど自分と会話できる人間が居るのが嬉しいのだろう。しきりに話しかけてきた…それも……


【なぁ、なぁ、兄ちゃんの居た世界にはいい女は居たか?ウハウハだったのか?】


「あ〜彼女は残念ながら居なかったなぁ…」


正直、作る暇なんてあるはずが無い、自由になったとたんに召喚された…あ〜俺の青春……


【なんでぇ…んじゃ、女の裸、見たことねぇのかよ?男としてそりゃ、人生の97%は損してるぜ】


「いや、あるよ。最もAVとかエロ本だったけど」


そりゃ、年頃の男なら誰もが持ってるだろう。


【えーヴぃ?えろほん?なんじゃそりゃ?】


そっか、こっちの世界には無いのか…ちょっと、残念。


そう思いつつ、元居た世界の機械技術を交え、説明する…


【な、なんじゃそりゃ!!そんなもんがあんのかよ!!今すぐ俺を連れてけ!!】


興奮する旋武が吼える。よっぽどカルチャーショックだったんだろう…そして…


「は、破廉恥な!!そのような物!!」


異世界の話が気になったんだろう。無言で歩きつつ、聞き耳を立てていた鈴嵐が顔を真っ赤にし、怒鳴っている。


「いや、そうは言うけどな。そういう知識無いといざって言う時困るし…」


【だなぁ…主に情けを貰うんだろ?里でも伽の訓練があったのによぉ…恥ずかしいからって逃げ回わりやがって…】


「そうなのか?ふむ…それは色々と前途多難だな……向こう側に期待するしかないな」


【けどよぉ…相手の経験が豊富ってのも釈然としねぇんだよなぁ…】


と、男二人で色々と話していると…


「…きゅ〜」


真っ赤になった鈴嵐がぶっ倒れた…


【あ…ったく、初な奴だ……羞恥の熱でショートしやがった】


「……本当に前途多難だな…」


なるべく…鈴嵐の前で下ネタをいうのは避けよう…




「今日はこの辺りで野宿だな」


森の中を歩き続けると、開けた湖の辺に出た。夕日が湖に移っていて、かなり綺麗だ…


「さて、んじゃ飯の支度にするか」


幸い、ここは森。食材は困らん。だが、一つだけ問題が…


「鈴ちゃん、料理できる?」


そう、俺には料理スキルなんぞ、かけらほども無い。作れるものといったら、お湯を注ぐものか、お湯で温めるものか、レンジを使用するものだけだ。


「だから、鈴ちゃんと…はぁ、もういい。料理だったな、ある程度は母様から仕込まれたから問題ない」


【こうみえてもよぉ。料理は上手いんだぜぇ…へっへっへ、乙女してるだろ?どうだ?お安くしとくぜ?】


「ふむ、それは物凄く悩む問題だな…ま、それはともかくだ。それなら問題は無いか…んじゃ、俺が食材探してくっから、鈴ちゃん調理担当ね」


「…それは、構わないが…大丈夫なのか?」


不安そうに見る鈴ちゃん。


「あぁ、こう見えても狩りは得意だ。鈴ちゃんは俺が戻ってくる間に、水浴びでもしてると良いよ」


それに、一人で考えたい事もあるし…


それだけ言って、俺は鈴ちゃんに手を振って森へと入っていく。



「さてっと…」


森の中を歩きながら、俺は考える。


召喚術、精霊。この世界は、科学が発展していた元の世界に比べると、異端と呼べる力が普通に存在するらしい。むしろ、科学の方が異端なのか…


「…なら、ある程度は俺の力も……許容してくれるかもな…此処にはあの狂信者どもや、戦闘狂やオカルト野郎どもがいねーしな」


苦笑いを浮かべながら、過去へと思考を移す。


忌み嫌う俺の力。




〜〜回想〜〜


きっかけは些細なものだった。


父親が剣術、母親が魔法。そんな力がある両親を持てば、子供にも当然その才が現れる。


とりわけ、魔法の才が俺にはあった。


魔法使いにはそれぞれ一つだけ力がある。例えば、物体操作ならその名の通り、物体を操作する魔法が使える。しかし、洗脳などの精神に作用する魔法や何かを生み出す創造系の魔法は使えない。それは持って生まれた才能。


母さんの才能は『マナ・エーテルの変質』だ。


全ての魔法の根本的な力は、マナとエーテルと呼ばれる魔力だ。


マナは、大気中に満ちている魔力の事でそれは世界樹ユグドラシルからもたらせられる恵み。


エーテルはそのマナを体内に取り込み変質したもの。例えるならマナが食材だとするなら、エーテルはそれを消化液などで分解した際に生まれるカロリーのようなエネルギーだ。


マナは、ユグドラシルから生まれた魔法使いにしか使うことが出来ないが、エーテルは違う。


エーテルは普通の人間が生きていくエネルギーとしても必要不可欠で、さらに魔術師や術師と呼ばれるものはそのエーテルを利用して超常現象を起こす事が出来る。


一般的に魔力といわれるのはこのエーテルの事だ。


母さんの能力はそのマナ・エーテルを自分の思い通りに変質することができる力だ。


炎、水などの別のエネルギーに変化させるどころか、マナを素粒子に変質することによって物体の具現化すら可能とする力である…つまり何でもあり。


母さんが他の魔法使いから敬遠され、最強と畏怖されていたのもその能力が原因だ。何故なら、魔法とはマナかエーテルを使う。つまりは、それを自在に変質させるという事は相手の魔法を無効化する事も造作も無いのだ。


まさに、反則である。


そして、母さんの血を引いているからか俺にもマナを扱うことが出来、その才能すら受け継いだ。


しかも、もう一つ。本来なら一つだけのはずの魔法の才能だが、母さんの才能とは別に俺だけの才能がもう一つある。


それを知った時、母さんは狂喜乱舞した。


神々の王であるオーディンも元々はハーフエルフ…つまり、人間とエルフの混血である。


異端と人が交わることで、より強力になることが実際に証明されたのだ。


そして、当初俺はこの力があまり好きではなかった。


自分の能力を使いこなすまでは、マナに押しつぶされそうになったからだ。


ハーフという身体では魔法使いのようにマナを利用するべき体が出来ていない。


つまり、人間の部分がマナに耐えられないのだ。だからこそ、死ぬ物狂いで力の使い方を覚えた。


制御できなければ、死んでしまうから…


母さんが、結界を張りその空間内を魔法の練習に適した空間にしてその中で4年過ごした…


7つ…位の頃だっただろうか?ようやく自分の力が自由自在に使えるようになった時は、自分のこの力が凄く好きだった。


母さんは喜んでくれるし、母さんと一緒見たヒーロー物のアニメは魔法や剣を使ってバシバシと敵をやっつけてたからだ。


幼子はこういったものに影響され、将来はこうなりたいなどとヒーロー願望を持つ。だが、大概の子供は現実を知り、非現実と諦める。


だが、皮肉にも俺にはそれをかなえる才があった。


類に漏れず、大きくなったらこうなりたいと父さんから剣も教わり魔法も勉強もした。


それから3年。


10の頃、その思いに転機が訪れた。


普段は人里はなれた森の中で、母さんが作った家で三人で暮らしていたが、転移の魔法を覚えた頃から母さんのように街に遊びに出るようになった。


そこで、一人の少女に会ったのだ……


少女は可愛かった。同年代の女の子を見るのが初めてだったからかもしれないが、雪のように白い肌に心底見とれた。


その少女は、3人の男の子にいじめられていた。


ヒーロー気分でその少女を助けようと、その中に割って入り、手から雷を出した…


それに驚いたのだろう、いじめっ子たちは逃げ出し、少女に手を差し伸べた『大丈夫だった?』と


だが、帰ってきた返答は…予想とはまったく違っていた。


恐ろしいものを見るような目で、少女は言ったのだ…


『…こ、こわいよ…』


その瞬間、世界が真っ白になった。


なんで?


ぼくはひーろーじゃないの?


たすけてあげたのに…どうしてそんなにおびえためでぼくをみるの?


やめろ…ヤメロ…ヤメロ



家に帰って泣きながら母さんにこのことを話した。だけど…


『そりゃ、そうよ。普通の人間ならビビルわね。心がちっさいわよね〜、お父さんは大きい人だからそんなことないけど♪あぁ、愛してるわ♪』


なんで?ぼくはひーろーになりたかったのに…


『無理ね。どちらかというと私と悠は異端な存在。というより、人間よりははるかな高位にいる存在なんだけどねぇ。お父さんと違って、下劣な人間からしたらヒーローものの怪人みたいに写るんじゃ無い?』


そんな…そんなことないよ!


『んじゃ、確かめてくれば?この世界を…でも……そうねぇ、あと2年。12になったらね。それまでみっちり鍛えてあげるから』


そして、俺は12になって3年旅に出た。そして思い知った。



ある者は畏怖し、ある者は実験動物を見るような目で、ある者は絶対的な悪と攻撃をしてきた。


魔術を使う、優れた人間と自分達を称する団体、対魔を生業とし、異端の者を狩る団体。


なんで?なんでボクを…そんな目で見るの?ただボクはヒーローになりたかっただけなのに…


いや、もうそれよりも…ただ、友達が欲しかっただけなのに……


何で?なんで?ナンデ?


人間達が悪い?そうかもしれない……自分以外を認めようともしない心が狭い生き物……自分達で自分の住処を汚染する愚かな生き物


でも、それだけじゃない事に気がつく。人間全部が悪い訳じゃないってあることがきっかけで知ったからだ。


なら、原因は他にある。


ボクにこんな力がなければ…あの時の少女は友達になってくれたかもしれない。


こんな力さえなければ、敵意を向けられなかった。


こんな力さえなければ、普通に生きられたかもしれない。


こんな力さえ、ちからさえ…チカラサエ…


それ以降、こんな力を使わずに普通に生きて行こうと思った。


人間として自分を偽ろう…だって…もう…狙われるのは嫌だから……



人間全部が俺を拒否するわけじゃない。中には父さんやあの人のように俺や母さんを受け入れてくれる人が居るかもしれない。


何より、孤独は辛すぎる…


なら、異端としての自分を隠し、そんな人を見つけようと…そう思った……




『グゥウ!!』


かかった見たいだな


昔を振り返っているとそんな音が聞こえ、視線を戻す。


そこには見えざる何かに困惑し、だが完全に動けなくなっている結構でかい猪が暴れていた。


「ふむ…すまんな。だが、弱肉強食。食物連鎖という言葉があってだな。なぁに、お前もそこまで成長するのに他の生き物を糧としてきたんだろう?今回は自分の番なだけだ。次回は、もっと強者に転生しろよ」


手をかざし、猪を圧縮し小さな宝珠とする。その方が運びやすいからだ。


「…やはり、便利だな」


自身を嘲笑する。魔法とはやはり便利だ…そうだな、やり過ぎない程度に使おう


それが、この世界の普通ならばそれに合わせて生きるだけさ。


その後、果物などをある程度集めて元来た道を戻っていった。



辺の近くに来て、宝珠を猪に戻す。まだ暴れているので拘束したままだ。


「鈴ちゃん、ただいまーー♪」


ずるずると猪を引きずる。鈴ちゃんはその大物に目を丸くしている。


「武器も持たずに…その、猪を拘束しているのは……糸?」


【だがよ、こりゃ魔力で出来た糸だ。あんちゃん、やっぱり、ただモンじゃなかったな】


「とっても便利なんだぞ。やろうとすれば鋭利にもなって、切断も可能だ。何より、切れないし、伸縮も思いのままだし、出したり消したりも自由だ」


指から伸びた魔力の糸。魔糸ましと俺は呼んでいる。


「んじゃ、後は調理よろしく。あ、糸は鈴ちゃんが猪をさばく時には四散させるから。なんなら、俺がやろうか?」


それくらいはできる


「いや、こんな大物を取ってきたのだ。あとは私がやろう。旋武」


【あいあい!】


旋武を手に取り、猪に一閃。


「ふっ!」


そして、次々と手際よくさばいていく。そう、手際よく…だけど…


…シュールだ


青龍偃月刀を手に猪をさばくチャイナ服の美女…


「なんじゃそりゃ!!」


思わず、非現実的光景にひとりつっこみを入れてしまった。事実は小説よりも奇なりっていう言葉はこのためにあるんだな…



鈴ちゃんの料理は凄く美味かった。


旅に出る際に自給自足も考えていたと言う鈴ちゃんは旋武と一緒にあった部屋の自分の荷物もちゃんと持ってきており、その中には調味料もあった。


そして、ある程度離れたという事で、火を使い、肉を焼く。ま、追ってが来たら返り討ちにすればすむしな……鈴ちゃんがね…


焼いた肉は塩と胡椒でスパイシーで…あんたと結婚する男は幸せだなぁ…とか思いつつ、齧り付いた果物類も中々だ。


なかでもりんごに似ている青いりんご(命名俺)は滅茶苦茶甘くて、尚且つ後味すっきりだ。元の世界に帰るとしたら是非とも何本か木を引っこ抜いて、栽培したいと思う。


食事を終え、後始末を鈴ちゃんが済ませ、火を囲む。そして、旋武が何時ものお茶らけた口調とは違い、真剣な口調で口を開いた。


【…なぁ、あんちゃんよ。さっきの技といい。あんた…マジで何者だい?】


「旋武?」


そんな旋武に鈴嵐も戸惑ったようは表情を浮かべる


【…それに……どうして、姿を偽るんだ?そして、その希薄な気配……あんちゃん、意図的に自身を隠してるな?】


まいったな…


「鋭いな旋武は…」


苦笑いをしながらそう返す。


「どういう事なんだ?」


【鈴嵐、おめーも武力だけじゃなく、もっと色々な力をつけねーと駄目だぜ?いいか?普通人間ってのはなある程度の気配がある。ま、存在感と言っても良いがな、あんちゃんはそれが希薄なんだよ…いや、意図的に希薄にしてるってトコか…】


「シャイなんでな、あんまり注目されたくないんだよ」


そんな掛け合いに、鈴嵐が困惑したように…


「希薄?気配を絶っているという事か?」


【ちょっと違うな。気配を絶つまではいってねぇ。普通より存在感が薄い程度だな。で?もう一度聞くがあんちゃんはどうしてそんな事をしてるんだ?】


…降参だな


「お手上げだ。流石に精霊は騙せねーって事か。さっきも言ったように注目を浴びるのが嫌だから。この理由は本当なんだよ。それと、前の世界で妙な奴らに追っかけまわされてたからな…いい加減しつこいんで、ちょっと工作して死んだ振りしたんだ。だから、元の姿のままじゃ拙かったから擬態してたんだけど…まぁ、異世界にきたしそれももうやめるか」


ため息を吐いて、擬態を解いて本来の姿に戻る。




な、なんなんだこれは?


悠斗がため息を吐いたと思った瞬間、あいつの姿を見て私は息を飲んだ。


圧倒的存在感…月明かりに輝く彼の髪は金。金髪は何人か見たことあるが、金という色ががこうまで美しいのかと疑問に思える程の美しさをもった髪。


その瞳はどんな宝石よりも輝き、神秘さを醸し出す……紫の瞳。スッとした綺麗な形の鼻。艶やかな唇。それらのパーツが完璧なまでのバランスで並んだ、顔。


同じ人間とは思えないほど人智を超えた美しさ。いや、もう神々しいと言っても過言ではない。


顔の形は今までと変ったわけではない。だが、私は今始めて彼の美に気付いた。


それは、認識できなかっただけだ。前までは彼の前に霧が掛かったように、彼の顔を認識できなかった。


私は呆然と彼に見とれるしかなかった。




やれやれ…


「やっぱこうなったかぁ…」


【…あんちゃん。もったいねぇな、女だったらなぁ】


「俺の母さんがこんな感じだ。まぁ、瞳の色が違う上にもう死んでっけどな」


俺は自分の容姿を自覚している。人智を超えているという事も。これは人ならざる母さんが母だからだ。


この元の世界の美女と呼ばれている女性達。その容姿は魔女の世界ではデフォルト…つまりは普通らしい。。


自称、魔女の世界でもトップクラスの美女だったらしい母さん。そんな血を受け継げばこうなる。


俺は圧倒的に母さんのほうの遺伝が強く、この髪の色も母さん譲りだ。金という色には神を印象付けるらしい。


そして、神秘を印象付けるのはこの紫の瞳。この忌々しい色が俺が混血の証。


向こうで俺を追っかけまわしていた奴が言うには、異端の瞳が赤。紫は混血や人が生み出した化け物…ホムンクルスの瞳の色らしい……知るか!勝手に理屈を押し付けやがって…あのイカレ集団が!



そんな事もあり、俺は色で言うと紫が一番嫌いだ!この目のせいで狙われてたんだからな。ちなみに二番目は白、追っかけまわしてた奴らが着てた服が白だったから。


珍しいのと異端の美しさを誇る俺の顔…街を歩けば、人の視線が煩い。ウザい!


ナルシストでなくても、人並みの感性を持っていれば自分の容姿は美しいと気付く。


だからこそ、認識できないようにしてたんだが…


「ポ〜」


【あらら〜鈴嵐逝っちまってら】


「鈴ちゃん、一人なら良いさ。元の世界でこの状態で街あるったらまるで珍獣扱いだ」


男からナンパされた時はマジで切れ掛かった。もう、どうでもいいから極大の威力を誇る魔法をかましたい位イラついた。まぁ、回し蹴り一発で済ませたが…


数メートルすっ飛び、ピクピクしてたが、まぁ平気だったろう…多分


【しっかし、それでうろつきゃ、女は引っ掛かり放題だったろうに…】


「外見だけを重視する女なんぞ。俺のタイプじゃない」


スッと元通りに気配を抑えて…再び擬態する。


「鈴ちゃん!おーい、鈴ちゃんやーい!」


ペチペチと頬を軽く叩くが…


「………ほぉ…」


【駄目だこりゃ】


旋武が、元の世界の日本で、凄く有名な台詞を呟く。


結局鈴ちゃんが返って来るまで、数分の時間を要した。













更新完了。


今回は悠斗君の能力に触れましたが、分かりにくい点があったかもしれません。


要所要所で細かな説明はすると思いますが、まぁ、漠然とそんな力なのかぁ…と思ってください。その程度の認識で十分です。あんまり突っ込まれると作者が自爆します。


では、ちょくちょく更新していきますので、応援よろしくお願いします。



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