第二十一話 決闘:前編
一話から文の書き方を書き直しをしました、良かったらどうぞ!面白いなと思ってくれたらブックマークや⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎もよろしくお願いします!
レジエが反対から登ってくるがその後ろには三人の大人が続いている、彼らが今回俺が戦う決闘代理人だろう。
「さっきはあんなに啖呵を切ってたのに今はもう恐怖で何も言えないみたいだね」
レジエはさも得意そう言うが、一体何を見たら俺が恐怖してると思ったんだろうか?
「そうだな、早く終わらしたいよ」
「すぐ終わらしてあげるさ。それか今からでも辞退するかい?」
全く見当違いのことを言いながらレジエが得意そうな顔をする、終わらせるとしても戦うのお前じゃないだろうし終わらせるのは俺の方だ。
「来いよ」
「ふん、その余裕いつまで続くかな?おい、さっさとやれ!」
レジエが命じると三人がフィールドに上がる。
「行くか・・・」
俺もフィールドに上がり観客が歓声を上げる。今回見に来ている観客の人数はレイナ曰く三百人くらいらしい、どうやら俺たちは一年生の中で初めて決闘をする組らしく実力を見るために多くの上級生が見に来ているのだと。
「審判をやらせてもらう、よろしく」
そして審判もフィールドに登って来たのだが俺は見逃さなかった。フィールドに登ってくる時ほんの一瞬だけレジエの方に視線を送ったことを、レジエは怪しい笑みを浮かべているし何かあると見て間違い無い。
「それでは始め!」
審判の掛け声と共に三人が襲ってくる、今回のルールは授業の模擬戦と一緒で大体の事は出来るので相手は手段を選ばないだろう。
「はっ!」
相手が武器を投擲して来た。解析してみると案の定先端に毒が塗ってある物だった、少しギリギリ感を出しながらそれを避ける。
「後ろがガラ空きだぜ」
そう言いながらもう一人がナイフを後ろから突き出してくるが、俺は背後を襲ったその腕をノールックで掴んで引っ張り足をかけて転がした。
俺って格好いい戦いしてるな・・・なんて思ったりして。その証拠に観客はすごく盛り上がっている。そして転がされた人がさっきの毒を投げた人に当たり、二人して地面に転がる。
無防備になった二人に俺は《電撃銃》を撃ち込み気絶させる。この魔法は少ない魔力で相手を無力化させるのでとても理想的な魔法と言える、ただ術式が簡単な分雷に性質が近く扱いが難しい。
例えば濡れてる人や金属を身につけている人が近くにいるとそっちに向かって飛んで行ったりする。つまり制御の式が組み込まれていないのだが、正式な制御方法は一応あって気合いらしい。は?
「これであと一人!」
「ふむ、見事な体捌きに足運び。ただ動きに心が込もっていないな」
そう言ったのは今まで動いていなかったおっさん、顔は整ってるのに無精髭があって服も少し崩れてヨレヨレ。何だかすごくだらしない印象を持つが、こちらを見る一見優しそうな目が中々に鋭く足運びも達人のそれだ。この人ただ者じゃない。
「貴方は?」
「オレ?オレはサイアン王国獣兵師団の師団長兼ハイゼル公爵家騎士団の団長をしてるもんだ。よろしくな」
そう言ってニカっと笑うおっさん。親しみやすい・・・ていうかなんて人引っ張り出してんだよ!師団長だったのかこの人、てかこの人が師団長で大丈夫なのかこの国!?
「じゃあ行かせてもらうぜ〜」
軽ーく言って剣を抜いたと思ったらもう目の前。速い、俺の身体強化よりも速いと思う。急いで黒蓮華を抜いて振り下ろされた剣を受ける、しかし・・・
「いい動きするね」
剣にこちらを潰す様な衝撃が来たと思ったら、直後お腹を衝撃が襲う。蹴られたと思ったのは蹴り飛ばされて数瞬経ってからだった。
(強い・・・なんてスピードに力、それに守られたらすぐに蹴るという柔軟さ)
「まだ立てるのかよ?オレの仕える坊ちゃんとは大違いだね」
(これが師団長!)
遊んでいるのになお圧倒される、それにしてもなんで俺と戦おうと思ったんだろう?
「何でこの決闘に参戦したんですか?」
「ん?ああ・・・遊び」
「・・・」
「冗談冗談!ちょっと君のことを見ておきたかったんだよ」
見ておきたい?俺のステータスを知っている?あり得ないな。他に理由があるのかな?
「そっちが来ないなら行くぞ〜」
さっきの様にすぐに距離を詰め次は目にも止まらない速さで剣を振るう、遊んでいるのかこちらの皮膚を少しずつ切り裂いて行く。
俺はすぐに傷だらけになりその場にへたり込んだ、彼は俺から距離を置いてこちらを黙って見つめている。しかしその目は俺に"立て"と言っている様だった。
「無理ならやめておけ、こっからはおじさんも手加減できるか分からないぞ」
ほんとに手加減出来なくなるのかは分からないがそう忠告してくる、ただこちらも絶対に負けられない。レイナが掛かっているのだから!
「いや、まだ行けますよ。今からは本気で勝たせてもらいます!」
「どうぞ」
彼は楽しそうに口元を歪める。
(楽しみだなアイツの息子の実力)
彼は実際に心の中でこの戦いを楽しんでいた、この子なら強くなれるだろう、俺が知っているアイツの若い頃にそっくりだから。そう信じて。
よしっ!行くか!【魔法大全】、【魔力支配】、【神眼】、【音光速】、【剣術『仙人級』】、【多層・立体 魔方陣】、【天翼】、【感知《極》】起動!
「ぐっ、うう!」
「おいおい・・・何だその力、制御出来てねえくせにバカみたいにでかいじゃねえか」
「ふーっ!・・・はっ!」
【音光速】で速度を上げて突進する、これでも食らえ!
「速いな。さっきはああ言ったものの流石に本気出せないし、おじさんキツいかも」
ドッ!ガガガガガガガガガ!
蹴り飛ばされた師団長は地面を削りながら吹っ飛んでいく、そして闘技場の壁に激突して止まった。ただ流石というべきか・・・。
「いてててて、パワーアップの仕方がおかしいよ。あれ!?スマホ割れてる・・・」
やはり仕留められないか。でも気を逸らすことが出来た、このまま作戦を続ければ勝てる!
「おい、おじさんをあまりからかったらダメだぞ!」
師団長はこちらに向かって岩魔法を飛ばしてくる、【神眼】によると着弾と同時に爆発するのか。
「【天翼《蜻蛉》】」
魔力で作られた四枚の薄く細長い羽根が背中から飛び出した。
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