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透明な雨

いつ来るかわからない敵襲。

その中でトキさんは端的に要点だけ俺達に伝えた。


「まず、スミは車でばあちゃんと蓮樹を避難させる。

あとは、全員ピアス型通信機で連絡を取りながら、デジタル世界に戻る。

そして、それぞれ別ルートでナノチップ社に向かってほしい。

ナノチップシステムの心臓部はナノチップ社にある。

ナノチップ社に潜入して、システムを破壊する

誠真に、俺のホログラムをこっちにランダムに出現するように頼んだ。

だから、こっちにくる奴らを多少引き止める事は出来るはずだ」



それを聞いた舞華が

「トキさんはばあちゃん達と一緒に避難して」

とトキさんに言った。



「いや向こうの狙いは俺なんだ。一緒に行動していたらばあちゃん達が危険だ。

俺もナノチップシステムの破壊に向かう」


「その足でどうやって?」


「全く動けないわけじゃない。

多少時間がかかっても、誠真のところに行く。そして、システムにアクセスして、内部から壊す。

だから、みんなには俺が誠真の家に辿り着くまでの撹乱をお願いしたい」


トキさんが一番壊したい気持ち強いんだ。

これは俺達が止める権利はないと思った。


「わかった」



俺達とトキさんは別行動を始めた。



ーーーーーー



トキさんと別れてから、俺、舞華、大地、空翔、奏さんはデジタル世界に向かった。

スミさんは、ばあちゃんと蓮樹を安全な場所に避難させてから、デジタル世界に向かう。



小屋からデジタル世界に向かう最短ルートは、ケントさんや政府関係者に遭遇する可能性高いため、遠回りになるがいつもと違うルートで向かうことにした。


「どれ位で着くんだっけ?」


「誠真さんが教えてくれた情報だと、2時間くらいだな」


「やっぱり遠いな。

いつものルートは多少しんどくても、すぐに行き来出来たのに」


「何より安全第一だ。

ひとまず急ごう」


全員固まって移動していると、見つかった時に捕まってしまう。


そのため、誠真さんがひとりずつ違うルートデータを各自に転送した。


それに従って、ナノチップ社を目指す。



「じゃあ、みんな何かあったらすぐに連絡すること。

次会う時はナノチップ社前で!」


そう言って各々のルートに分かれた。




全員が少しでも早く到着するんだ!

その気持ちが自然と足を速くする。


ピアス型通信機のおかげで、監視カメラや警備ロボに認識されない。

不信に思われていないか、人の目線だけ気にしておけばいい。


それだけで少し心に余裕が生まれる。

その心の余裕が、味方にもなれば、隙にもなることを後なって実感することになる。




だいぶ街中まで来て、人とすれ違うことが増えた。



すると晴希が、少し違和感を抱いた。



人はすれ違う人には興味を持たない。

それよりも、目の前に表示されている情報や音楽、通話に集中している人が多く、周囲の様子に関心がないようだった。


だが、警備ロボは街の安全を守るためにパトロールをしているだけあって、動いているものに敏感に反応していた。



だからだろうか?認識されていないはずの俺の姿をずっと目で追われているような気がした。


その不安を拭うためにも、誠真さんに確認せずにはいられなかった。

すぐに誠真さんに通話した。


「誠真さん、今いいですか?」


「晴希どうした?」


「俺達の姿は監視カメラや警備ロボには認識されないんですよね?」


「あぁ、ピアスを外してない限りは大丈夫だ。どうかしたか?」


「いや、なんか警備ロボが俺のこと目で追っている気がして…

気のせいですよね?

すみません、変なこと言って。

先急ぎます!」



そう言って通話を切った。



「目で追われてる…

まさか…」

誠真さんはしばらく考えて、監視カメラや警備ロボットを確認し始めた。


僕が組んだシステムは、微弱な電波で監視カメラや警備ロボットが認識出来ないようにしている。

だがもし、監視カメラや警備ロボットのシステムが変更されていたら。



僕は向こうのシステムが変わらないという大前提の上で、プログラムを組んだが、そもそもそれが変更されていたとしたら…。



「しまった!」


誠真さんが焦るようにシステムを確認している時


ーーーーーナノチップ社


「現在、ナノチップ未反応の人物が合計5名。こちらに向かっているようです」



「その中にトキトウはいるのか?」



「残念ながら、該当する者はいません。

いかがいたしましょう?

この5名、追跡を進めますか?」



「あぁ、念の為追跡続行してくれ。

ナノチップ搭載していないこと事態おかしい。

トキトウの仲間の可能性がある」


「承知致しました。

追跡続行致します」



通信を切り、ナノチップ社の内部で指示を出すケント。


「やはり仲間がいたか。

警備システムを変更して正解だったな。

さぁ、誰かひとりくらいはトキトウのこと知っているだろう?」


そう言って、監視カメラの映像を映し出し、5人の姿を追っていた。





そうしている間にも、何も知らない晴希達は少しずつナノチップ社に近付いていた。

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