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救いたい雨

「病気って」



「ケントの脳には小さな腫瘍がある。

その影響で視野が狭くなっている。

ナノチップでこれ以上腫瘍が大きくならないように制御し、視野も補っている」



「ナノチップがケントさんの病気を抑えてるなら問題ないじゃないの?」



「ケントは自分の病気を補うためにナノチップを使った。

しかし、ナノチップの不具合が知られたら、不安に思う人達が反対してくる。

そうなれば、ナノチップはなくなっていく。

そして、自分の命を繋ぐものが使えなくなる。

だから、政府に賛同した。


自分の命を繋ぐために、他の人の命はどうでもいいって言うのか?

違うだろ?


だから、アイツを止めなきゃならない」



ケントさんを助けたい。

国民の安全を守りたい。


どちらかを切り捨てるという事は、どちらかが助からない。


どちらも守りたい!


トキさんの苦しい葛藤が入り混じっていた。



「でも、止めるってどうやって?」



その疑問にトキさんは


「まずは本人に会わないとな」


そう言うと微笑んだ。



「どうやって?

会いに行くってこと?」



今の状況でトキさんが街中に行ったら、すぐに捕まってしまう。

それは危ない!

そう思っていると、



「大丈夫、向こうから会いに来る」


自信満々に言い切った。

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