北風と太陽が出会い、雨を生み出す時
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トキさんは小さい頃からモノを作るのが好きだった。
おもちゃを分解しては作り直したり、家にあった時計も分解した。更に、家電製品も分解し、元のものより高性能に作り変えた。
それではおさまらず、パソコンでシステムを組み上げるまでになった。
中学生になり、周囲は部活に熱心になる中、モノを分解ではなく、自分自身で新たなモノを作り出す事を始めた。
最初はおもちゃのロボット。
自分で組んだシステム通りに動くロボット。
放課後、先生に許可を取り、教室を一室で作業をしていると
「なにしてるの?」
そう声をかけてきたのが、クラスメイトの今守賢斗だった。
「ロボット」
そう言うと、賢斗は目を輝かせて近付いてきた。
「ロボット?すげーー!」
子供のような素直な反応に嬉しくなり、俺は饒舌に話し出した。
「このロボットは、俺が組んだシステム通りに動くんだぜ」
賢斗の前で、ロボットを動かした。
それを見て、更に
「うわ!本当に動いた!
なにこれ?どうやってんの?」
と楽しそうに聞き返して来る賢斗。
今まで、そういった反応を見たことなかった俺は嬉しくなり、いろいろ説明した。
だが、「難しくてわからない」と言われた。
その返しに落ち込んでいると、
「僕にも手伝える事ないかな?」
と賢斗が言ってきた。
今までひとりでやっていた事を、こんなにも喜んでくれ、しかも一緒にやりたいと言ってくれた事が嬉しかった。
それから、お互いいろんな話をしながら作業した。
賢斗はプラモデル作りが好きで、実際にロボットが動く事に感動していた。
そうして、俺達は2人だけのロボット研究部立ち上げる事にした。
俺がロボットを作り、賢斗はそれを手伝う日々だったが、ある日賢斗が
「このロボットが空飛べたらカッコいいのに」
と呟いた。
その発想は、俺にはない斬新なアイデアだった。
「それいいな!
空飛ばそうぜ!」
俺は今までない高揚感を味わっていた。
空を飛ぶなんて夢のようじゃないか!
これが出来たら絶対楽しい決まってる!
時間を忘れるくらい没頭した。
ロボットの軽量化から、システム作成。
賢斗はシステムの作成は出来なくても、ロボットの軽量化なら、この素材がいいんじゃないか?など提案してくれた。
その提案も的確かつ斬新で、目を見張るものがあった。
そして完成した空飛ぶロボット。
放課後、校庭の隅で飛ばして見ると、ロボットは宙を舞った。
それから、俺達は賢斗がアイデアを出し、俺がシステム作成をして完成させる。
そんな関係になっていった。
高校生になると、ロボットだけではなく、マイクロチップより更に小さいナノチップを発明した。
この小ささで、機能はマイクロチップの数段上をいく。
これをロボットに埋め込めば、あらゆる分野で活躍する。
どんな仕事も、危険な作業もこなすロボットが完成させた。
このロボットは、マスコミに取り上げられ、俺達は注目の的となった。
その時に声をかけてきたのが政府だった。




