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仕組まれた雨

久しぶりに会った舞華と大地は、なんだかよそよそしかった。



ひとまず2人には目立たないよう家の中に入ってもらい、すぐに頭にティアラと帽子を被せた。


その段階で2人の警戒度はMAXに達したんだと思う。



距離を取られ、疑いの眼差しが降り注ぐ。



「本当に晴希なのか?」

大地の第一声がそれだった。



「なんだよ?

久しぶりに会って、その言い草はないだろ?

他に誰に見えるんだよ?

警察か?」



冗談混じりで言ったつもりが、どうも通じない。



すると舞華がバチンと思いっきり俺の背中を叩いた。



「痛った。

何すんだよ?

びっくりすんだろ。

背中に手形残ったらどうすんだよ?」

といきなり叩かれた事よりも、手形が残らないか気にした。



俺のその反応を見て、2人して


「あぁ、確かに晴希だ」

と納得していた。


どんな確認の仕方だ。



「それより、移動するぞ。

詳しくは行きながら話す」

そう2人に説明すると


舞華が

「行くってどこに?」

と聞いてきた。



「今、俺が世話になってるとこ」



そう言うと、2人は躊躇した。



「それって本当に大丈夫?」

と不安気な返事だった。



「当たり前だろ?

2人のことだって、トキさんに頼まれたんだから。

ほら、ゆっくりしてる時間はないんだ」


そう言い、2人に無理矢理ついて来てもらった。



その道中、2人には今までの経緯を説明した。



「そもそも、今回は2人の保護が目的なんだ。

トキさんから、

『2人が監視されている。

このままじゃ何をされるかわからないから保護したい』

って連絡があったんだ。」



「監視って、2人組が何日間か後をつけてきてたやつだよな?」



「それは一回目。たぶん警察が目視で監視していたんだ。

素人でも見抜けるくらいわかりやすい監視だったけどな。


その後、2回目、防犯カメラと警備ロボを使って監視が始まった。


2人のGPSの近くにある防犯カメラと警備ロボが撮影する。


2人が移動すれば、移動先にある防犯カメラや警備ロボが撮影。


そうやってリレー方式で監視されていた。


だから気付かなかったんだ。」



「え。

俺達の行動、全部撮られていたのか?」



「そう、2人の行動全部撮られていた。

GPSで行動追跡出来るのに、敢えて防犯カメラや警備ロボで撮影していたのは、2人の会話を聞くためだろう」



「会話を聞いてどうすんだ?

俺達の会話なんて、特に意味ないだろ?」



「そうでもないさ。

監視していた政府は、2人からトキさんの名前が出て来ないか確認していた」


それを聞いた舞華と大地は、自分達の口を押さえた。



「悪い。

俺、トキさんとか誠真さんの名前言ってた」


「私も」



見るからにしょんぼりする2人。



「大丈夫。

それは誠真さんがリアルタイムで会話を改ざんしたから」



そう聞いて、2人とも安心する。



「これだけ厳重に監視されていたから、誠真さんも2人と連絡を取らなかったんだ。


今までの連絡履歴も、全て消去した理由はそれ。


何か情報を少しでも残すと、そこから見つかりそうだからって。


ただ、問題は2人の行動は止められない。


誠真さんとの散歩コースやこの家には、いつかきっと来るだろうって。


だから、あの家に来た時に相手に見せつけてやろうってトキさんが言い出したんだ。」



「俺達があの家に来るってわかってたのか?」



「うん。


トキさん、2人が来るまで、セリフいろいろ考えてたよ?なかなか迫真の演技だっただろ?」



「いや、本気で騙されたよ!


え?じゃあ、俺達はトキさんに助けられたってこと?」



「そういうこと。

そもそも、政府の狙いはトキさんを捕まえること。

だから、敢えて2人を利用したと思い込ませてトキさん登場。


政府の注意はトキさんに集中するから、その後、2人を保護って段取り。


これでわかってくれた?」



「わかったけど、保護してどうするの?

トキさんと仲間じゃないってわかれば、向こうも私達には興味なくなるから、問題ないんじゃないの?」



「仲間じゃないってわかれば、監視はなくなる。

ただ、2人は個人(オリジナル)番号(コード)を書き換えている。


それを政府に知られると、ちょっと面倒くさいんだって。


だから、保護するって言ってた。


というわけで、頭の()()はしばらく外せないから我慢して」



そう言って、2人のかぶっているティアラと帽子を指さした。




「「えぇーーーー!」」


2人揃って同じ反応が返って来た。

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