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ずぶ濡れになっても

『なぁ、俺達って何が出来る?』


気がつけばそう種岡にメッセージを送っていた。


何にも出来なかった自分に尋ねるよう、種岡にメッセージを送った。



『考える前に動く!!』



驚くくらい早い返信だった。


その種岡らしい返信に思わず吹き出してしまった。



そうだな。

悩んでも、今に状況が変わるわけではない。

だったら、少しでも行動してみよう!

そう思わせてくれた。



ただ、

『種岡は、暴走しすぎ。

もうちょっと慎重になったらいいと思う。』

と笑いながらメッセージを送った。



『なによそれ!!(笑)』


種岡らしい返信が返ってきた。



なんかぐちゃぐちゃに悩んでいた自分がバカらしくなった。



出来ることをすればいい。



すぐに誠真さんにメッセージを送った。


『忙しい時すみません。


発光する可能性がある人物をひとりでも助けたいんです。


他の候補者がいれば、またGPSを共有してもらえませんか?』



忙しいのか、返信がきたのは2日後だった。



『連絡が遅くなってごめん。


候補はこの人。

GPS情報共有したから、君達にも表示されているはず。



ただ、本当に無茶だけはしないでほしい。

自分の身を第一に考えて。』



誠真さんから共有された情報を確認すると、

ネットワークシステム会社に務める会社員の男性で、『ナノチップが全てではない』と公言し、自社のシステムをアピールしている。

世間的には、会社のアピールだと思われ、あまり重要視されてないようだが、政府的には目をつけられている。



今度こそは助けるんだ!



少しでも違和感があればと、毎日監視しているが、忙しい人のようで毎日動きが違う。


前の教授は、大学である程度同じ時間、同じことの繰り返しだったが、今回はそんな簡単にはいかなかった。



だからこそ、目が離せなかった。



どこで発光させられるかなんてわからない。


少しの油断で、この人の人生が変わってしまう。そんな事許されない。守るんだ。


その気持ちが先走っていた。





「ねぇ?大丈夫?」

と不意に声をかけられ驚いた。



その声は種岡だった。

学校の休み時間に俺を見かけて声をかけた。


「なんだよ。驚かせるなよ。」



「いや、だって、あまりにも険しい顔してるから。」



「大丈夫だ。」


そう言って会話を終わらせた。


種岡のことだ、何かあればメッセージを送ってくるから大丈夫だろう。


それに、種岡も同じ人物のGPSを共有されているから、どちらかが異変に気付けば助けられる。

最優先は発光を止めること!



監視していると、その人物の人柄が伝わってくる。それが余計にこの人を助けたいと思わせてしまう。



ある日曜、部活も休みだったこともあり、一日監視していた。

すると、俺の家からも近い繁華街にいるようだった。

電車で少し行ったところで、本人を近くで見れるかも。そんな好奇心もあった。


そう思うと、すぐに家を出た。


少しずつ近付くお互いのGPS。

監視カメラで姿を追いながら、本人を探す。

すると、そこにいた。


カフェでコーヒーを飲んでいた。


いつも監視している人が、ちゃんと元気でいることが嬉しかった。



少し安心し、俺も何かを飲もうと注文をし近くに座った。



注文したカフェオレを飲みながら、見ていると彼は店を出ていくようだった。


そして、店を出たのを確認したところで、彼を追うように出ていく2人組がいた。



あきらかに怪しかった。



慌てて、俺もあとを追う。



GPSで追跡すると、彼は近くの繁華街を転々としていた。

そして、2人組もそれを追うようについて行っていた。



これは間違いなく、発光させてすぐに捕まえるつもりだ。



すぐに誠真さんと種岡に

『候補者、発光させられる可能性が高いです。いつでも確保出来るよう、近くで怪しい2人が追跡しています。』

とメッセージを送った。



するとすぐに誠真さんから返事がきた。

『わかった!

大地くんは今、彼らの近くにいるんだね!

あとはこっちで監視するから、彼らから離れて!』



誠真さんにはそう言われたが、目の前で発光するかもしれないのに、離れるわけにはいかなかった。

もしかしたら、俺が確保を妨げることが出来るかもしれない。



少しでも助けたい!

もうあの二の舞いは嫌だ!



その気持ちで周りが見えなくなっていた。




GPSで場所を確認しながら、一定距離を保つ。

彼の場所さえわかれば、逃げ道を作って必ず助けることが出来る。



夜が近付き、辺りが少しずつ暗くなっていく。



彼は繁華街を少し抜け、路地へと入っていく。



ダメだ!

今、人通りの少ないところに行くと発光させられる危険がある。



もうこうなったら、変な人と思われてもいいから、話かけて止めるしかない!



そう思い、彼の行く道を先周りした。

すると、他にも確保するための警察が彼を囲んでいた。

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