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ゲリラ豪雨が襲ってくる

エピソードも50を超えました。


主人公はちっとも出て来ないですが、

楽しめていただけると幸いです。


もう少しで晴希も出て来ます。

お待ち下さい。

放課後で多く生徒がいる中、俺は階段を転がり落ちて行った。


突然出来事に、周囲の生徒が集まり、大丈夫かと声をかけてくる。


手や足はあちこちぶつけているが

幸いかすり傷で済んだ。



誰だ!



背中を押したのは。



そう思い、階段の上を見るが、野次馬に囲まれて見えなかった。



たまたま近くを通った生徒や、部活仲間、クラスメイト、生徒会メンバー、様々な人が集まっていた。



周囲の生徒達は、俺が足を滑らせた単独事故だと思っているようだが、確実に誰かに背中を押された。



放課後で多くの生徒が通る中、犯人を特定するのは難しかった。



騒動を聞きつけ、先生がやってきて、

そのまま保健室へ運ばれた。



頭を打っていないため病院へは行かず、かすり傷を処置してもらっていると、


そこへ



バン!



と勢いよくドアを開け、種岡が慌てた様子で入って来た。



『静かに』と保健室の先生に怒られていた。



すみませんと謝りながら、俺も元へと近寄って来た。



「階段から落ちたって聞いたから。

大丈夫?」

少し息を切らしながら、種岡は心配そうに俺を見た。



「見ての通り、かすり傷で済んだ。」



「よかった。」

そう言って、落ち着いたのか近くの椅子に座りこんだ。



俺を運んだ先生も、ケガが大した事ないのを確認すると、

『今回は大したケガじゃないからよかったが、階段には十分気を付けるんだぞ。大事故にならなくてよかった。』

そう言って、仕事に戻って行った。



そして、俺もかすり傷とはいえ、ケガをしたので今日は部活は休み、帰宅するように言われた。



種岡は心配だからと、途中まで一緒に帰ることにした。




「なぁ、さっきの保健室での先生の話聞いたか?」

種岡に尋ねた。



「廣田くんが手当てされてる時の話でしょ?」



「そう。先生は俺が足を滑らせて階段を落ちたって思ってるけど、確実に誰かに背中を押された。」



「やっぱり?

廣田くんが狙われたって事だよね?」



「たぶん。そうだと思う。」



「今日の事故なら、目撃者とか、学校の防犯カメラに映ってるんじゃない?」



「あれだけ多くの生徒がいる中の犯行だから、その可能性は高いと俺も思う。

だから、明日、先生に聞いてみようと思う。


ただ、ちょっと心当たりあるんだ。」



「心当たりって。まさか、犯人がわかったってこと?」



「まだ確定じゃないんだが、この数日で種岡や俺の周辺でおかしな事が起こり過ぎている。

まるで、俺達の行動を知って、俺と種岡を引き離そうとしてるみたいに。



そして、そこに都合よく居合わせる人物がいる。」



「え?誰?」


そう疑問を投げかけられた瞬間、

俺達の前に強制的にメッセージが表示された。



『晴希と同じようになりたくなかったら、

それ以上は外で話さない方がいい。』



突然の事に、2人同時に立ち止まる

そして、顔を見合わせる。



やはり、監視されていたのか?

周囲を見渡し、誰かいるのか声を出して確認しようと息を吸い込んだ時、



『犯人が見ている。

気付かれたら、ケガじゃ済まなくなってしまう。

だから、騒がないで欲しい。』


とメッセージが来た。



いや、これが犯人からのメッセージの可能性もある。

そう思っていた。


種岡も周りをキョロキョロ見回す。



『お前達は狙われている。

と言っても、メッセージだけじゃ信じられないと思うから、動画を送る。』



と強制的に送られてきた動画は

俺が背中を押された瞬間の映像。

それと、俺達が散々探していた、種岡のばあちゃんが晴希に声をかけた時の映像だった。



『晴希は生きてる。

これ以上ケガ人も犠牲者も出したくないんだ。

だから2人には、協力してもらいたい。』



思いもよらぬ映像に、作られたものじゃないのか?

いろんな気持ちが声になって

「信じろって言ったって…」

と出ていた。



『後ろの警備ロボを撒きたい。

詳しい話はその後だ。』



振り向くと警備ロボが一台、俺達の後ろにいた。



普通なら、立ち止まらず動き回っているはずなのに、街を警備する様子もなく、明らかに俺達の後ろで止まっていた。


俺達が進み出すと、合わせて動き出す。



確実につけてきていた。



種岡は何かに気付いたように

「行くよ!廣田くん!」

と言い走り出した。



「行くって、どこへ?」


そう言いながら、全身打撲とかすり傷の体にムチを打つように走り出した。



迷いなく走る種岡に少し遅れてついて行く。



そして、警備ロボも俺達を追いかけてくる。



「マジかよ。」



本当についてくる警備ロボに、危機感を感じる。



「どこ行くんだよ、種岡。」



「わかんないけど、ついて行くしかないでしょ?」


ついていく?

何に?


体は痛むが止まってられない。




何度か角を曲がった後、警備ロボがついてきてないのに気付いた。



後ろを確認したあと、

「なぁ、種岡。警備ロボもう撒いたんじゃないか?」

と種岡に声をかけると、



「もう少し先みたい。」

と真っすぐ前を向き、迷いなく進んで行く。



そして、到着した先には、少し息を切らして犬が一匹お座りをしていた。



そこは、お世辞にも綺麗とはいえない家の前だった。


「このコが誘導してくれたの。」


犬の前にしゃがみ込み、頭を撫でる種岡。


「この犬知ってるのか?」



「うん。一度晴希のお供えをどこかに持って行こうとしてたの。」



すると、犬は立ち上がり、俺達を家の中に案内するように種岡の服を引っ張った。



「入れってことね。」


種岡も立ち上がり、迷う事なく入口のドアを開けた。



「え、あ、おい。」


止める隙もなく進む種岡に、ついて行くしかない。


本当に信じていいのか?

半信半疑で行くしかなかった。



家に入り、犬のあとをついていくと、リビングに一人男性が立っていた。



犬はその人の足元へ行き、甘えるように顔を擦り付けていた。



おじさんは俺達が到着したのを確認すると、犬の頭を撫で『ありがとうな』と言うと、犬の姿はスーっと消えていった。



「え!」

と驚く俺達。



「いろいろ危ない目に合わせて申し訳ない。

急なメッセージを信じてくれてありがとう。」


そう言っておじさんは俺達に頭を下げた。



いろいろ聞きたい事は山程ありすぎて、唖然としていると、種岡が開口一番に



「晴希はどこにいるの?」


と聞いた。

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