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水たまりに写る景色は見る者によってかわる

完全に晴希が生きてる前提で話をしていた。


たぶん、今、種岡に何を言っても聞かないだろう。

だったら、真実がわかるまで調べたらいいんじゃないか?と思った。


そもそも、何故晴希は発光したのか?

何故自殺したのか?

納得いかない部分は多い。



「探すってどうやって?」

そこまで自信があるから、何かアテでもあるんだろう。そう思って聞いてみた。



すると、種岡は

「近所の人には聞けない。

だから、監視カメラとか警官ロボのデータを集めみようと思ってる。」

と言った。



「そのデータってどこからもらうんだ?」



種岡は苦笑いをしつつ、

「えっと、警察?」

疑問形で答えた種岡。



あまりにも無計画だ…。

生きてるかもって希望だけで突っ走ってるだけじゃないか。

あれだけ訴えておきながら呆れる。



「警察に『発光者が映ってるかもしれないので監視カメラのデータ下さい』って言うのかよ?

もうちょっと計画的に考えろよ。」

頭を抱えるしかなかった。



種岡は手を勢いよくパンっと合わせて

「だから、廣田くん手伝って!」

と頼み込んできた。


いや、元々手伝わせる気だったじゃないか?

と思い

「元から巻き込む気だったろ?」

ちょっと睨みつつ言うと、種岡は



「えへ。バレた?」

と笑ってみせた。



「バレたじゃねぇよ。まったく。


ひとまずは情報を集めようぜ。

人には聞けないから、とにかくデータだ。

警察に言わなくても、防犯目的で個人宅とかに付いてるヤツなら、家主に許可を貰えばデータ位貰えるだろ。


だから、まず種岡のばあちゃんに晴希を目撃した詳しい日時、場所を確認すること。

あとはどこから来てどの方向に行ったかが分かれば、行動範囲が絞られてデータを集めやすくなるからな。」



あまりにも俺がペラペラと喋るのに、種岡は驚きつつも目を輝かせて


「ありがとう!

まさか、廣田くんがそこまで協力的になってくれるとは思わなかった!!」


「じゃあ、何の為に相談しにきたんだよ?」


「晴希の親友だから、生きてるって事だけでも伝えたいと思って。」


生きてる事を疑わない、その信念はちょっと羨ましさを感じる程、種岡は真っ直ぐだった。


「別に呼び出さなくても、メッセージ送ったら済む話じゃないのか?」


「だって、メッセージだったらスルーされそうじゃない?

何言ってんだコイツって思うでしょ?」


「今、まさにそう思ってるよ。」


「ほらー、やっぱり!

直接言わないと説得力ないの!」


笑顔で答える種岡。

この天真爛漫さがモテるんだろうなと思った。

俺は全く好みじゃないが…。



「とにかく、種岡のばあちゃんに詳しく聞いてくれ。

俺もいろいろ探ってみるわ。」


「ありがと!

わかったらメッセージ送る!」


「おう。じゃあな。」


そう言って別れた。




種岡には聞き込みを依頼しつつ、おれは別で

晴希の足取りを追うことにした。


俺は他にも引っ掛かっている事がある。


晴希と最後に会話をした時、

『種岡から委員会だから先帰ってとメッセージが来た』

と言っていた。


だが、種岡は昇降口で晴希を待っていたし、委員会なんてないと言った。



じゃあ晴希の受け取ったメッセージは何だ?



このすれ違いに少し違和感を感じた。



あの日、晴希に何かが起こった事は確かだ。


その原因が分かれば、晴希の足取りがわかるかもしれない。



単なる間違いかもしれないが、

あの日の出来事が何か鍵を握っている気がした。



ーーー

ナノチップの世界で、大地と舞華が動き出してるとは想像もしない俺は、自分の事で精一杯で自分の痕跡があらゆる人を巻き込む事になるとは思っていなかった。


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