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第106話 部活動紹介Ⅵ ダンス部&吹奏楽部

 二人の先輩が袖口に消える。


 と、同時に照明が消えた。


 後方から吹奏楽の音、トランペットやサックス、ホルン、フルートなどの音色が響いてくる。

 その方向に顔を向けようとしたところ、急にステージに光が満ちた。

 既に演題は片づけられたステージに多くの人影。


 光に目が慣れたところで、吹奏楽の音色がアップスピードに変わる。


 鬼退治のアニメのオープニングの曲。ステージにいた人影がそれぞれが動き始めた。

 曲に合わせた揃った動きに、見ていた人から歓声が上がる。


 さらにステージと新入生が座ってる間のスペースにスパッツとTシャツ姿の女子が滑り込むように集まり、次々と踊り始めた。


 気づくと新入生以外にも上部の観客席に上級生や中学生とみられる女子生徒があふれていた。

 個人の名を呼んだり、歓声が次々上がっていく。


 後方にも照明が当たり、吹奏楽を奏でる一団がいた。

 彼らの奏でる曲に合わせ、ステージ上で鮮やかなダンスを踊る少女たち。


「これが日照大千歳の部活でも有名なダンス部だよ。よく動いてるよな。しかも吹奏楽部と合同の発表って、凄いな!」


 景樹がそう説明してくれた。景樹が見たいという訳だ。

 可愛い子が多いというだけでなく、このダンスは確かに見る価値がある。


(あまりこういうの見たことなかったんだが、ライブのダンスって凄いなあ。こういうのが見れたのは光人の中に来れたからだな)


(変なとこで感激すんなよ、エロ親父)


(別にJKを見れて嬉しい、などと言ってるわけじゃないだろう)


 5分程度が過ぎたところで奏でられた音楽が止まり、それに合わせて踊っていた少女たちがものの見事に止まる。


 照明が戻った。

 と、同時に止まっていた少女たちが動き出し、脇にはけていく。

 中央には軽く息を弾ませている少女二人に、後方から男女の生徒が合流する。


「みなさん、こんにちは!日照大付属千歳中学高校ダンス部、チームアフロディーテ、部長の小淵沢鏡湖(コブチザワキョウコ)です。」


「副部長の山下葉月(ヤマシタハヅキ)です。」


「吹奏楽部部長の沢渡美里(サワタリミサト)です。」


「副部長の遠山俊平(トオヤマシュンペイ)です。」


 4人が立て続けに自己紹介した。


「今回はダンス部と吹奏楽のコラボという形で私たちの活動の一端を見てもらいました。踊ることに興味があればダンス部に!」


「音楽や楽器に興味があれば吹奏楽部に見学に来てください。初心者大歓迎です。この後、練習風景を公開する予定です。吹奏楽部は特別棟音楽室で練習します。」


 マイクを、髪の毛まで汗で濡らしているダンス部副部長に渡す。


「ダンス部は第二体育棟の第三体育館で練習します。是非見学に来てください。」


「せーの!」


「「「「お願いします!」」」」


 4人は声を合わせて最後の挨拶をして、ステージの裏に走っていった。

 後方では楽器を片付ける音がした。


「ダンス部、吹奏楽の皆さん、パワフルな演技、ありがとうございました。続いて運動部の紹介に入ります。」


 ステージに演壇が再び設置され、テニスウェアを着た男女が姿を見せた。

 簡単に紹介を済ませる。

 村さんたちがその二人に手を振っていた。

 既に結構な数の新入生が入ってるようで、部活紹介は簡単に済ませたようだ。


「では続いて、バレー部にお願いします。」


 テニス部は男女合同で行ったが、バレー部は違うらしい。

 背がそれほど高くない男子生徒が一人で壇上に出てきた。


「皆さん、初めまして!バレー部部長の2年、吹田(スイタ)です。今回は他の部活と違い、紹介ではなく勧誘です。今うちの部には部員が5人しかいません。バレーボールは最低6人以内と試合ができません。さらに交代要員迄考えれば10人は必要なんです。お願いします!少しでも興味があったらバレー部に入ってください。」


 そして、演台から外れて、おもむろに・・・。


 土下座した!


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