にんまり星人が僕のお友達。
僕は、いつも無表情だ、、、!
笑いもしないし! 怒りもしない!
悲しむ事もしないし! 感動もしない!
僕には、感情がないみたいだ、、、!!!
*
僕が子供の頃、、、。
僕が朝、目を覚まして二階の僕の部屋から階段を降りてリビングに行くと?
僕の両親が、目の前で首を吊って亡くなっていたんだ。
青白く血の気のない顔で、大きな柱にロープに吊られている両親。
静かに二人の体が風で揺れていた。
▽
それから、僕は感情をなくしてしまったんだ、、、!
・・・僕の中の何かが壊れた。
何も思わない、何も感じない!
*
そんな時に、僕の前に現れた“変な生き物”がいたんだよ、、、!
『おいおい! そこのお前!』
『・・・・・・』
『今! 俺と目が合ったのに、無視したな、、、?』
『気持ち悪い生き物が何か喋てる!』
『・・・気持ち悪いって!? 俺が何者なのか知ってんのか?』
『そんなの知らないよ!』
『あのな~もうちょっと、子供なんだから! 俺を見てもっとビックリする
とか? 泣き叫ぶとか? なんかリアクションはないのか、、、?』
『そんなのないよ!』
『“不愛想な子供だな!”』
『好きでそうなったんじゃない!』
『なんだ! 何か理由があってそうなったのか?』
『・・・・・・』
『俺がお前に協力してやるよ!』
『そんなのいらない!』
『まあまあ~そう遠慮するな~!』
『僕にもう、付きまとうな!』
『そうはイカン! 俺はお前に用事があるからだ!』
『えぇ!?』
『お前の感情をもう一度、呼び戻すために俺が現れたんだよ!』
『・・・どういうこと?』
『お前は、なんにも心配しなくていい!』
『いや? そんな言われ方したら、心配するだろう、、、!』
『さあ~一緒に家に帰るぞ!』
『ダメだよ! おじいちゃんやおばあちゃんが気持ち悪い生き物を見たら?
心臓が止まって死んじゃうよ~!』
『アハハ~それなら大丈夫! “人間の姿に化ける事が出来るからだ!”』
『だからって! 僕と一緒には住めないだろう、、、?』
『それも、大丈夫だ! お前の家に帰れば分かる!』
『・・・・・・うん?』
▼
取りあえず、この変な生き物が言った通りに僕の家に帰ると、、、?
僕のおじいちゃんとおばあちゃんが、僕とこの生き物を見て、、、!
こう言ったんだよ!
『おかえり~二人とも早かったな~』
『力矢とにんまり君は、手を洗ってらっしゃい~! おやつがあるわよ!』
『・・・にんまり君!?』
『えぇ! どうしたのよ、力矢? ずっとにんまり君と一緒に暮らして
いるでしょ? なんで、そんなにビックリしているのよ~』
『このバケモノがにんまり君、、、!?』
『こらっ!? 力矢! にんまり君に失礼だぞ! にんまり君に謝りなさい!』
『なんで、僕がこんなやつに、、、!!!』
『謝らないなら、おやつを力矢だけあげないわよ!』
『・・・分かったよ、ごめん。』
『いいよ~もう謝らなくても!』
『にんまり君はいい子ね~』
『あぁ~にんまり君はワシの自慢の孫じゃ~!』
『・・・・・・』
*
こうして、何故なのか? にんまり君は僕の家族になったんだ、、、!
何をするにも、いつも僕の傍にはにんまり君が、、、。
ただね、、、?
にんまり君と一緒にいるようになって、、、。
僕の感情が少しずつ戻ってきているように感じるんだよ!
僕は学校でも、いつも一人で。
誰とも一緒にいない子だったのに、、、。
にんまり君と一緒にいるようになった僕の周りには、たくさんのお友達が
増えたんだ、、、!
それに横で、にんまり君がニコッとしていると、、、?
僕も自然に、ニコッとしているんだよ、、、!
そして、いつもにんまり君に僕はこう言われるんだ、、、!
『力矢は、笑ってる方がいいよ~! 不愛想な顔は似合わない!』ってね!
どうやら、、、?
僕は、僕という人間を取り戻しているのかもしれない、、、!!!
にんまり君のおかげでね!
最後までお読みいただきありがとうございます。