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にんまり星人が僕のお友達。

作者: 七瀬




僕は、いつも無表情だ、、、!

笑いもしないし! 怒りもしない!

悲しむ事もしないし! 感動もしない!


僕には、感情がないみたいだ、、、!!!



僕が子供の頃、、、。

僕が朝、目を覚まして二階の僕の部屋から階段を降りてリビングに行くと?

僕の両親が、目の前で首を吊って亡くなっていたんだ。


青白く血の気のない顔で、大きな柱にロープに吊られている両親。

静かに二人の体が風で揺れていた。



それから、僕は感情をなくしてしまったんだ、、、!

・・・僕の中の何かが壊れた。


何も思わない、何も感じない!




そんな時に、僕の前に現れた“変な生き物”がいたんだよ、、、!


『おいおい! そこのお前!』

『・・・・・・』

『今! 俺と目が合ったのに、無視したな、、、?』

『気持ち悪い生き物が何か喋てる!』

『・・・気持ち悪いって!? 俺が何者なのか知ってんのか?』

『そんなの知らないよ!』

『あのな~もうちょっと、子供なんだから! 俺を見てもっとビックリする

とか? 泣き叫ぶとか? なんかリアクションはないのか、、、?』

『そんなのないよ!』

『“不愛想な子供だな!”』

『好きでそうなったんじゃない!』

『なんだ! 何か理由があってそうなったのか?』

『・・・・・・』

『俺がお前に協力してやるよ!』

『そんなのいらない!』

『まあまあ~そう遠慮するな~!』

『僕にもう、付きまとうな!』

『そうはイカン! 俺はお前に用事があるからだ!』

『えぇ!?』

『お前の感情をもう一度、呼び戻すために俺が現れたんだよ!』

『・・・どういうこと?』

『お前は、なんにも心配しなくていい!』

『いや? そんな言われ方したら、心配するだろう、、、!』

『さあ~一緒に家に帰るぞ!』

『ダメだよ! おじいちゃんやおばあちゃんが気持ち悪い生き物を見たら?

心臓が止まって死んじゃうよ~!』

『アハハ~それなら大丈夫! “人間の姿に化ける事が出来るからだ!”』

『だからって! 僕と一緒には住めないだろう、、、?』

『それも、大丈夫だ! お前の家に帰れば分かる!』

『・・・・・・うん?』



取りあえず、この変な生き物が言った通りに僕の家に帰ると、、、?

僕のおじいちゃんとおばあちゃんが、僕とこの生き物を見て、、、!

こう言ったんだよ!


『おかえり~二人とも早かったな~』 

『力矢とにんまり君は、手を洗ってらっしゃい~! おやつがあるわよ!』

『・・・にんまり君!?』

『えぇ! どうしたのよ、力矢? ずっとにんまり君と一緒に暮らして

いるでしょ? なんで、そんなにビックリしているのよ~』

『このバケモノがにんまり君、、、!?』

『こらっ!? 力矢! にんまり君に失礼だぞ! にんまり君に謝りなさい!』

『なんで、僕がこんなやつに、、、!!!』

『謝らないなら、おやつを力矢だけあげないわよ!』

『・・・分かったよ、ごめん。』

『いいよ~もう謝らなくても!』

『にんまり君はいい子ね~』

『あぁ~にんまり君はワシの自慢の孫じゃ~!』

『・・・・・・』




こうして、何故なのか? にんまり君は僕の家族になったんだ、、、!

何をするにも、いつも僕の傍にはにんまり君が、、、。


ただね、、、?

にんまり君と一緒にいるようになって、、、。

僕の感情が少しずつ戻ってきているように感じるんだよ!


僕は学校でも、いつも一人で。

誰とも一緒にいない子だったのに、、、。


にんまり君と一緒にいるようになった僕の周りには、たくさんのお友達が

増えたんだ、、、!


それに横で、にんまり君がニコッとしていると、、、?

僕も自然に、ニコッとしているんだよ、、、!


そして、いつもにんまり君に僕はこう言われるんだ、、、!


『力矢は、笑ってる方がいいよ~! 不愛想な顔は似合わない!』ってね!


どうやら、、、?

僕は、僕という人間を取り戻しているのかもしれない、、、!!!


にんまり君のおかげでね!





最後までお読みいただきありがとうございます。

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