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Note.0 ウィッチーズ・トラべログ

 少女達の冒険、日常編。

 


※この作品は連載中の「ウィッチーズ・トラべログ ~花標の少女の冒険譚~」の外伝です。


「ヴィオさんってかなりこまめに日記付けてますよね」


 取りたての山菜をふんだんに使った、普段より少し豪華なお昼ご飯の最中。

 旅を共にする半獣の少女、シオンちゃんが若草の上に放られた日記帳を指さし言う。


「そうだねぇ。思えば旅が始まってからずっと書いてるかも」

「始まってからって……かなり前じゃないですか! 本でも出すつもりですか?」

「あ、それ良いねっ! これを見た人に、私たちが旅した土地をちょっとでも見た気分になって貰ったら嬉しいかも!」


 冒険家が引退後に自伝や冒険譚を出版するってのも珍しい話じゃない。いずれ私が書いたお話が馬車に積まれ色んな国に届く日も来るのかな。……うーん、ちょっとまだ想像つかないかも。あ、でももし本が売れたら大富豪になれる……?


「そしたら毎日ごちそうが食べれて、大きなお風呂に入れて、お姫様みたいなベッドで眠れるよ!」

「は、はあ? 何の話か分かりませんけど、そうなるといいですね」


 首を捻り、木の器によそわれたスープをすするシオンちゃん。


「……。……それにこうやって書いておかないと、忘れちゃうかもだからね」


 旅は出会いと別れの繰り返しだ。今までの道のりで多くの人と出会い、別れてきた。清々しい別れ際もあったし、血に塗れた別れもあった。それらと同様に私とシオンちゃんが出会ったならば、いつか分かれる日も来るんだろう。

 その時の記憶を、生まれた感情を、切り取って閉じ込めておくために、私は日記をつけているのかもしれない。いわばこの一ページ一ページが私の生きた証だ。


「だからこれは『私自身』と言っても過言じゃないはずっ!」

「じゃあその日記帳の名前は『ヴィオラ二号』ですね」

「に、二号……? ちょっとそれはかっこよくないなあ……」

「む。じゃあかっこいい名前をつけてあげて下さいよ」


 私のダメだしにぷっくりと頬を膨らませてる。かわいいなあ。

 それにしても、旅の記録かあ……。


「そだなあ……。トラべログ……『ウィッチーズ・トラべログ』! どうどう!? 割とまともでしょ!」

魔女たちウィッチーズって……私は別に魔女じゃないんですけど……。魔法もからっきしですし……」

「いいの! 語感重視なの!! それにシオンちゃんだってこれから魔女になるかもしれないじゃん!」

「め、めちゃくちゃ言いますね……」

 

 名付けると旅を始めてからずっと一緒だったこの日記帳に対して、途端に愛着がわいてきた気がする。今までは単なる道具だったのにね。


「よーし、こうなったらいっぱいになるまで書いてやる!」


 これから綴るお話はそんな日常の断片。

 私が目標に向かう間のちょっとした寄り道の記憶たち。

 という訳で本編に直接関係しない時系列無視なお話達はこちらで投稿していくことになりました。前に投稿してたやつもいずれこっちで上げ直します。

 

 これから同時進行でやっていくので、ちょっとでも「面白そう!」って思って頂けたら本編も合わせて読むとより詳しいキャラクター像が浮かび上がるかもしれません。

 逆にこっちの方でもあってもなくても良いような、無駄に考えるだけ考えておいた世界設定を散りばめていけたらなと思ってるので、両方見ると二倍以上の楽しさがあるかも!(露骨な宣伝)

 

 また、本編未登場のキャラクターをこちらで先に登場させることはありません。仮に出てきてもモブのおっさんとか物語上重要ポジションじゃない人たちばかりだと思うので、その辺りはよろしくおねがいします。



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