怪しい宝石商VSジュリエット(ソフィア)+(マキューシオ)
更新が遅くなってスミマセン!!
・・・
来ない…
ロミオめ!!既に、2時間も遅刻してるのに、連絡一つもよこさないなんて!!
ああもう、今からが大事だと言うのに!!
お嬢様といちゃいちゃしやがって!…べっ、別に、いちゃいちゃしてるのを見たいわけじゃないわよ!!
―コンコン
ソフィアが、一人、お嬢様っぽいこと(byソフィア調べ)をしているとノックが鳴り、返事をする間もなく、入ってきた。
「誰っ!?…なんだ、マキューシオだったのね。いきなりで驚いたじゃないの!!ノックしたのなら、返事が来てからにして!」
「ああ、ゴメンゴメン。今度から、ノックをせずに入るよ。」
「は?な、何言ってるの!?もっと駄目じゃないの!!」
「大丈夫大丈夫」
「大丈夫じゃない!!」
しばらく、しょうもない言い合いが続いた後、やっと、本題に入った。
「で、遅刻の理由は?」
「勿論、ロミオが『ジュリちゃんと離れたくないよ~』とか言って動いてくれなかったんだよ。ジュリエットが説得した甲斐もあってか、やっと動いてくれたよ」
「そうだったの。…アレ?ロミオ様は?」
「遅刻をしたから、さっそくロミオには、敵をおびき出すために、行方不明になってもらったよ」
「そう。じゃあ、そろそろ宝石商が来るってことね」
「たぶんね。あ、俺はどこに隠れてればいい?」
「じゃあ、あそこらへんで」
「了解!」
****
待つこと10分、宝石商はさっそくやって来た。一応、名目では結婚祝いだが、その目は、誰が見ても明らかにギラギラとしていた。
「いやあ~ジュリエット様、この度はご結婚おめでとうございます。…アレ?扇子でお顔を隠されて、いかがなさいましたか?」
「ちょ、ちょっと、寝不足で目に隈ができてしまって。いやですわね、淑女失格ですわ」
「そんなことありませんよ。いつも通り、お綺麗ですよ!!…アレ?お声が少し変わりました?」
「そ、それは、ちょっと風邪気味で…ゴホッ、ゴホゴホッ」
ちょっと、何なの?声が違うことくらいスルーしてよ!!まあ、扇子は無理もないけど。てか、私の顔を見ても無いのに綺麗って、この人、頭大丈夫!?目もギラギラしてるし。うん、これは絶対に素人だよ…
大公よ、何故素人を雇った…
ソフィアがそんなことを考えてると、宝石商は本題に入ろうと言った。
「それはそれはお題に。それはそうと、本題に入ろうと思うのですが、できれば人払いを…」
「人払い?何故ですの??」
宝石商なのに何で、人払いが必要なのよ!!これは明らかに、殺されてもロミオを犯人に仕立て上げるのは難しいでしょ!
ホントに何故…ハッ、分かった!!大公は、単純なバカ!うん、それしかない。
でも、どうやって誤魔化すんだろう?
「えっ!?そ、それは、ええと…」
誤魔化せないんかい!!
もう、いかにもなツッコミをしてしまったじゃないの!!
しょうがない…
「ウフフッ、冗談ですわ。みんな、下がっていいわ」
ソフィアがそう言うと、侍女たちは静かに部屋を出て行った。
いかにも怪しい宝石商と主(実際はソフィアなのだが)を侍女たちが素直に二人きりにするのは勿論、訳がある。
ロミオとジュリエットの結婚が正式に認められた今、こないだのような小さな結婚式ではなく、もっと豪勢な結婚式を開いて、街の貴族を全て招待しなければならない状態になったのである。その為、キャピュレット家は、現在進行形で大忙しで猫の手も借りたい状態なのだ。だから、実を言うと、宝石は違う所で買うつもりなので、この宝石商など迷惑なだけである。
侍女たちは下がったがのは良いが中々、何も言いださないので、ソフィアはしょうがなく口を開いた。
「それで、用件は?」
「ええと、それは…実は、ロミオ様との結婚を取り消しにしていただきたくて…」
「結婚を?勿論断りますわ。私は、もうあの方なしでは生きられないくらい愛しているのです!!どうして、やっと認められた結婚をなしにできましょうか!」
この人、スゴイことを言うなあ~
お嬢様にこんなこと言ったら、きっと号泣し始めるよ。まあ一応、お嬢様の心を少しだけ代弁しといたけど、この事をお嬢様が聞いたらどうなるか…
「…そうですか。それならしょうがないですね、貴女には死んでもらいます」
そう言うと、どこからか短剣を取り出した。
やっぱり、そう来るのね。行動が普通すぎる。
ちゃーんと、対策は取ってありますよ!!
「ど、どう言う事ですの?こっ、こっちに来ないでっ!!」
勿論、こっちに来る。
なので…
「えいっ」
ーバシャッー
「熱っ!!」
そう、ソフィアは、入れたてアツアツの紅茶を宝石商(刺客)の顔面に向かってかけたのだ。
結果はご覧の通りである。
刺客が熱い紅茶が目に入り、視界を遮られてる間に、ソフィアはさっと逃げた。
ここで待機していた、マキューシオの登場である。
****
「あっさりと終わったねー」
「本当に……ありえない…」
でも、本当に怖いぐらいあっさりと終了したのよ。
あの後、マキューシオに刺客は取り押さえられ、事態が明るみになった。けれど、刺客は雇ったの大公だと証拠と共に言っても認めようとせず、それどころかモンタギューの陰謀だと言い出す始末…
これには私も、あきれ果ててツッコむ気も失せたわよ!!
そして今から、大公をその地位を降ろさせるために、今今までしてきたことを明らかにしに行くの!!
そう簡単にはいかないとは思うけど、絶対にその地位から引きずりおろして見せる!!