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夜明け  作者: 若葉 美咲
41/42

40:仲間〜4〜

ー 裏切りはいつか誠になる。

光矢の母親が暗太に言った言葉だ。

暗太はそんなことをしんじなかった。


恨めしそうに光矢を睨んでいた暗太は突然、笑いだした。

「刀を構えろ、光矢‼︎どちらが誠か刀で決めようじゃないか‼︎」

覚悟を決めた光矢が進みでる。

光矢は一人だった。

だけど一人では無かった。

新選組の仲間がいた。

たくさんの人の未来があった。


光矢は刀を構えた。

二人は向き合った。


川の流れる音が静かな空間に唯一聞こえた音だった。

二人は同時に動き出した。

何度も何度も刀がぶつかる。


空には月が笑うかのように浮かんでいる。


下からすくい上げるように振られた刀が光矢を切り裂いた。

光矢が転がる。

血を流している。

「よくやったよ光矢。じゃあね。」

暗太が刀を振り上げた。


光矢は力を振り絞り刀を暗太に刺した。

鈍い感触がして暗太が川に落ちる。

「兄上‼︎」

思わず光矢は暗太に手を差し伸べた。

掴めた。

だけど、暗太が振り払った。

「気安く、触れるな、裏切り、者。」

それが暗太の最後の言葉だ。



長い長い夜が明けた。

光矢は倒れこむ。

「しっかりしろよ!!」

平助が光矢を抱き上げた。


それを最後に光矢は気を失った。


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