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39:仲間〜3〜
天狐は人間がきらいだ。
人間を滅ぼそうとした。
それを、光矢が止めた。
だから、光矢は嫌われ者だった。
裏切り者で仲間や友人はいない。
暗太は兄だ。
光矢を一番いじめた。
光矢を見つけて連れ戻して人形にするのが暗太の目標だった。
暗太は目を疑った。
裏切り者のはずの光矢は輝いて見えた。
心のそこから光矢を憎いと思った。
「死ねぇ‼︎‼︎」
暗太は天狐を集めていた。
人間を滅ぼすために。
光矢は刀を構えながら言った。
「人間も天狐も同じだ!死ねば誰かが悲しむ!刀を戻してくれ‼︎」
必死な気持ちが言葉になって全員の胸へ心へ入ってゆく。
天狐の中には目を覚ましたような顔になり、刀を収めた者もいた。
大半は刀を構えて暗太と共に突っ込んできた。
総司が容赦なく、初めの三人ぐらいをばっさりと切り捨てた。
「かかってくるなら遠慮なく、殺っちゃうから。」
返り血を全身に浴びた総司が笑いながら言った。
勢いよく左之助が槍を回した。
おかげで、天狐達の戦闘意欲は半減された。
かかって行っては切られる。
天狐達は少しずつ数を減らした。
逃げたのだ。
「待て!逃げるな!」
暗太の声はもう届かない。
暗太は光矢と対峙した。




