4/42
3:新選組〜3〜
仕事を終えた巡回役が帰ってきた。
門のところには、新選組さんバカと言われる、三人組がいた。
二番隊隊長、永倉新八。
八番隊隊長、藤堂平助。
十番隊隊長、原田左之助。
遠くからやってくる総司たちに最年少の幹部、平助が門を開くように指示を出した。
おかげで総司達は待つことなく、屯所に入れる。
血まみれの隊服を見た左之助が慌てる。
「おい、大丈夫かよ?」
原田が言うと総司をはじめ、一までもが血まみれだったことに今気づいたような顔をした。
「総司と一だぞ!?誰も怪我なんかしねぇよ!」
新八が言った。
明るい性格は周りを笑わせてくれる。
副長の土方歳三がそこへやって来た。
「おい、会議だ。近藤さんも待ってる。急げ。」
そう言われたら急ぐしかない。
なにしろ局長の近藤勇を待たせてしまっているのだから。