34:秘密〜2〜
左之助は頭をかいた。
説明しにくい様子だ。
光矢の視線に気がつくと困ったように笑った。
それから左之助は語り出した。過去について。
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左之助は短気だった。
昔、人にからかわれいくら強がりでも切腹はできまいと言われ怒ったのだ。
すぐに切腹してみせた。
幸い傷が浅く助かった。
その時確かに死にかけたのだ。
それのせいか、あれ以来、強い妖が見えるようになってしまったのだ。
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「それで獲物を槍にしたのよ。」
左之助は話を結んだ。
槍を自然に振り回しているように見えて実は寄って来た妖を弾き飛ばしているのだ。
光矢は納得したような顔をしていた。
左之助は反応の無さに黙りこんだ。
「全然気づかなかった。」
光矢が驚きを隠せず言った。
左之助は笑みをこぼす。
「言うなよ?誰にも。」
疲れが滲む声で左之助が言った。
光矢が頷く。
左之助が立ち上がった。
屯所の方角を見る。
つられて光矢も立ち上がる。
「土方さん怒ってるぞ。隊長がいない、隊が帰って来たんだからな。」
左之助の言葉に光矢が苦笑いする。
二人は駆け出した。
その後、門から入ろうとした二人は歳三に見つかり、こってり怒られた。
本来なら門限破りは切腹だが、今回は光矢のおかけで免除された。
怒った歳三に光矢はずっと、知らない聞いてないの一点ばりで歳三が折れたのである。
光矢はいつの間にか、新選組に馴染んでいった。




