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夜明け  作者: 若葉 美咲
30/42

29:加入〜4〜

光矢は考えた末、逃げることにした。

頭を使うより体を動かす方が性格にあっている。

皆が見守る中信太郎にお礼を言った。

勇にも、丁寧に謝る。


突然、信太郎が光矢の隣に来た。

光矢が驚いていると、信太郎が戸惑いながら小声で話しだした。

「お狐様ですよね?あの時の。」

光矢にしか、届いていない声で信太郎は静かに語りかける。

光矢は記憶を手繰り寄せた。


〜ーーーーーーーーーーーーーー〜

その日は雨が降っていた。

天狐だということがばれてしまい、ある街の人間に光矢が追いかけられていた。

家にいれてかくまってくれたのが医者だった。

その人の息子は胸の病で死んでしまいそうだった。

かくまってくれたお礼に息子の病気を光矢が治したのだ。

息子は狐の姿も人間の姿もしっかりと目に焼き付けていた。


〜ーーーーーーーーーーーーーー〜

「ああっ!!あの時の!」

光矢が叫ぶ。

全員の視線が光矢に向けられた。

「そうです。あの説はどうも。」

改めて信太郎が深々と頭を下げた。

光矢は驚いて声も出ない。


総司と一が目を細めた。


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