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1:新選組〜1〜
水色っぽい、青っぽい羽織をきた男達が街をすすんでゆく。
町の人達は恐ろしそうに顔を背けるか、期待の眼差しでその様子を見ている。
そう、この羽織は新選組のものである。
一番隊と三番隊が今日の巡回だった。
新選組は町の治安を守るため巡回しているのだが、どうも視線が痛い。
「おかしいよね、一君。嫌になっちゃうよ。」
一番隊隊長の沖田総司が愚痴をこぼした。
その言葉が子供のようで後ろにいた隊士から笑いがもれた。
「任務中に私語はつつしめ。」
三番隊隊長の斎藤一がそんな総司をたしなめた。
いきなり、総司と一の目付きが変わった。
そこを浪士達が囲んだ。