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10:ユメグイ〜1〜
光矢は街をうろついていた。
もう日が登り始めていた。
すっかり人が活動を始めてしまっている。
光矢はあたりを見回した。
「今日は、収穫なしかな?」
ぽつりとつぶやく。
帰ることにして、歩き出す。
平和な街並みを横目に光矢は歩く。
突然、強い霊力を感じた。
次の瞬間、人の悲鳴が上がった。
光矢は走り出した。
人混みを駆け抜けて行く。
光矢が速すぎて、周りの人は皆、風が吹き抜けたのだと勘違いしている。
やがて、光矢の視線の先に新選組の隊服が目に写った。
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新選組は朝から作戦を開始していた。
可哀想なぐらい怯えている、斬首予定だった隊士と幹部が街を巡回していた。
人の仕業なら、これだけ新選組の大事な役が集まっているところを逃さないだろうという、歳三の意見を採用した。
もちろんだが、局長の勇は来ていない。
平助は何処と無く退屈そうだ。
気が緩み始めていた。
それは一瞬だった。
燃え始めた。
その人は必死に助けを求めている。
が、左之助が水をかけてあげても炎は消えなかった。




